カーボカウントな日々

血糖値を上げるのは炭水化物(カーボ)です。炭水化物さえ摂らなければ血糖値はほとんど上がりません。 今、世界の糖尿病治療は、食事の炭水化物をコントロールするカーボカウンティングが主流となっています。

アルコールは血糖値を下げる

2008 - 01/04 [Fri] - 11:46

日本の糖尿病治療では、酒は原則禁止となっているようです。まあ、日本の医療というのは糖尿病患者に対して聖人君子の生活態度を求めるようなところがって、確たるエビデンスもないまま、体に悪そうなものはとりあえず禁止しておこうという傾向があるように思います。

私自身、普段あまり酒を飲むほうではありませんが、たまに付き合いで飲んだとき、血糖値を測ってみると意外なほど低くてビックリすることがあります。

どうやら、肝臓がアルコールの処理に追われて、糖の新生を怠るのがその理由らしいです。しこたま飲んだ後、最後にラーメンやお茶漬けが欲しくなるのは、飲酒による低血糖を補うためという話もあります。

このようにアルコールが一時的な低血糖を起こすことは、医学的には常識のようですが、果たして長期的な血糖コントロールにどう影響を及ぼすかについては、あまりエビデンスはないようです。

そんな折、アメリカ糖尿病協会のサイトに、面白い研究結果を見つけました。飲酒習慣は2型糖尿病患者の、空腹時血糖値を下げるというものです。

109人の2型糖尿病患者を2つのグループに分け、片方のグループには夕食の際に150mlのワインを、もう片方のグループにはノンアルコールのビールを飲んでもらいました。

3ヶ月の実験の結果、ワインのグループは平均の空腹時血糖値が139.6mg/dlから118.0mg/dlにまで下がったのに比べて、ノンアルコールビールのグループは、136.7mg/dlから138.6 mg/dlと、ほとんど変化は見られませんでした。

特に、ヘモグロビンA1cの高い人ほど空腹時血糖値の低下は著しく、元々A1cの低かった人にはそれほど効果はありませんでした。また、食後の血糖値には影響を与えませんでした。

研究者は注意すべき点として、アルコールはあくまで適量であるということ、また、ワインの分として食事から100kcalを差し引くことを挙げています。

私自身、一時は100前後にまで下がった起床時の血糖値も、最近はまた110前後にまで上昇して来ました。夕食時のワイン150ml作戦、とりあえず3ヶ月試してみようと思います。

Alcohol Intake May Lower Blood Sugar





 コメント

アルコールについて

はじめまして。
欧米人と日本人ではアルコール分解酵素の保有が違うので
欧米の論文を読むときはその点を気をつけないと危険です。

通りすがりさん

なるほど、そういう点にも気をつけないといけないですね。
例の実験はイスラエルで行われたものです。
人種には触れていなかったと思うのですが、対象者はやっぱり白人なんでしょうかね。

どちらにしても、興味深い実験なので、夕食のワインはしばらく続けてみようと思います。

糖質含有量は書いてましたか?

ワインは赤でしょうか?
赤なら糖質はわずかで、ポリフェノールの関係もあり、ほとんど血糖値を上げないと思うのですが・・・(江部先生の受け売り)
一方、ノンアルコールビールはどのようなものでしょうか?
アルコールが有っても、「アサヒスタイルフリー」のように糖質ゼロなら、血糖値を上げないでしょうが、ノンアルコールでも糖質たっぷりなら、結果的に血糖値を上げ、HbA1cも改善されにくいのではないでしょうか。
私は、毎日スタイルフリーと焼酎を結構な量飲んでいますし、時々赤ワインも飲んでいます。
HbA1cは、7.4から5.0まで改善して、現在は5.0~5.4の間を行ったり来たりです。

xiangdaoさん

お久しぶりです。

ワインの種類については触れられていませんでしたが、普通ワインと言ったら赤のような気もしますが。

ただ、この実験ではワインの糖質なりカロリーが直接的に血糖値をどう上げるかということではなくて、アルコールが長期的な血糖のコントロールにどう影響を与えるかということだと思うのです。

実際、食後の血糖値はワイングループもノンアルコールビールグループも食後の血糖値は変わらなかったそうです。

空腹時の血糖値が下がったということは、インスリンの基礎分泌が増えたか、グルカゴンの分泌が抑えられたかのどちらかかなという気もするのですが、その辺の事には言及されていませんでした。

この3日ほど、夕食にワインを飲んでいますが、今朝の血糖値は久しぶりの90台でした。ワイン効果だとしたら嬉しいのですが。

そういうことですね。
今度、江部先生の見解も聞いてみます。
ワイン効果ですか。
90台なら、かなりいいですね。
私も年末に姉と二人で(糖尿ブラザース)江部先生のライブに行き、スタイルフリー1本ずつと、赤ワイン2本を空にしました。(飲みすぎですね。)

どうも始めまして。少し前からブログを拝見させて頂いてました。
糖尿病治療の禁酒のエビデンスは知らないのですが
糖尿病発症と過剰飲酒の因果関係は確か
厚生労働省の多目的コホート調査によって指摘されてたと思います

糖尿病境界型・予備軍と診断された患者様には
論文の研究者の「あくまで適量」と言うとおり適量を守れば良いと思うのですが
日頃から過剰飲酒の習慣が付いている患者様には
アルコールの適量飲酒は難しいので禁酒が指示されていると思います。


また、日本人の食生活の特徴として
飲酒の場合、お酒+食事というのはあまりせず
食事後のつまみ+お酒 の晩酌の形になるか
居酒屋の様な、ご飯抜き・おかずのみの食事+お酒という形になるので
高カロリー・高塩分になりがちで、低カーボの食事にはなるのですが
カロリー・塩分を取りすぎた場合、結局健康に悪影響を及ぼすので
研究者の言葉通り、食事+アルコールで100kcalを引くという形を守った場合のみだと思います。

マルさん

はじめまして。コメントありがとうございます。

「患者様」って言い方をするってことは、もしかして医療に従事されている方なのでしょうか?

確かに、飲酒はメリットが多いか、デメリットが多いかということなら、結果的にはデメリットの方が多いとは思います。ただ、飲酒による高カロリー・高塩分というのは、飲酒自体の作用によるものではないですよね。であるなら、やはり、「酒をやめろ」というのではなく、「食事のカロリーと塩分に気をつけろ」ということでいいのではないでしょうか。

そのような論でいくと、たとえば車を持つと運動不足になり、インスリンの抵抗性を高める可能性があるから、糖尿病患者は車の所有禁止みたいなことにもなってくると思うのです。

それでなくても、制約だらけでいい加減イヤになってる糖尿病患者に、予防的な意味も含めた2重3重の足かせは、むしろ逆効果のように思います。

糖尿病患者への指示はシンプルでいいと思うんです。「とにかくあと5キロ痩せろ」とか、「何を食べてもいいけど食後2時間で200は絶対超えるな」とか、そんなことで病状はどんどんよくなっていくんじゃないかと思っています。

ごめんなさい、医療従事者かもしれないということで、つい患者の本音が出てしまいました。

糖尿病患者に飲酒が有益?!

最近適度な飲酒がインスリンの作用を良くし、血中インスリン濃度を低下させることが明らかになってきました。
http://www.kikumasamune.co.jp/health/t_09.html

コメントの投稿





管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://castela.blog104.fc2.com/tb.php/64-9785e9ff

 | HOME | 

プロフィール

カステーラ

Author:カステーラ
東京都在住、61歳。
2007年2月、糖尿病発症。
現在、服薬なしでカーボカウンティングという食事療法を実践中。
「カーボカウントってなに?」という方は、まずこちらから。

ヘモグロビンA1c(体重・BMI)推移
2007年2月:9.3%(64kg・22.9)
2007年3月:7.5%(62kg・22.2)
2007年4月:6.0%(60kg・21.5)
2007年5月:5.3%(58kg・20.8)
2007年6月:4.8%(57kg・20.4)
2007年7月:5.1%(57kg・20.4)
2007年8月:4.8%(57kg・20.4)
2007年9月:5.0%(58kg・20.8)
2007年10月:5.0%(57kg・20.4)
2008年1月:5.3%(56kg・20.1)
2008年5月:5.2%(56kg・20.1)
2008年7月:5.3%(55kg・19.7)
2008年10月:5.2%(58kg・20.8)
2009年1月:5.2%(58kg・20.8)
2010年7月:5.4%(58kg・20.8)





人気の糖尿ブログは
こちらに揃っています。
     ↓
人気ブログランキングへ
にほんブログ村 病気ブログ 生活習慣病(成人病)へ

管理者ページ

QRコード

QR

最近の記事


▼全ての記事を表示する

最近のコメント

カテゴリ

月別アーカイブ

関連サイト・ブログ

ブログ内検索

RSSフィード

おすすめ書籍

●カーボカウンティング実践ガイド
日本人の医師と栄養士と患者が書いた、“初の”と言っていい真のカーボカウンティングガイド。どちらかというとプロ、マニア向け。


●低糖質食の威力
やはり糖尿病を発症したお医者さんの書いた本。なぜ糖尿病になった医師はみな、学会のガイドラインを無視してローカーボに走るのでしょうか?


●糖質ゼロの食事術
炭水化物(糖質)はほとんど摂らないというお医者さんの本。この程度の糖質量でも立派に生きていけるという意味では貴重な実録(?)。


●糖尿病専門医にまかせなさい
日本では数少ない、カーボカウントを推奨する糖尿病専門医の本。我々カーボカウンターの心の支えとなる一冊です。


●主食を抜けば糖尿病は良くなる 実践編
やはり2型糖尿病患者であるお医者さんの書いた本。炭水化物が血糖値に及ぼす影響を理論的にわかりやすく解説してくれています。


●毎日の食事のカロリーガイドブック
日常よく口にする食べ物のカロリーはもちろん、炭水化物量までが写真と共に明記された、カーボカウンター必携の一冊。


●カーボカウント完全ガイド
カーボカウンティングの本場、アメリカの糖尿病協会から出版されたガイドブック。カーボカウントのすべてがこれ一冊で分かります。


●わたしはこうして糖尿病患者を救っている
糖尿病で失明する患者を数多く診てきた眼科医が書いた本。高炭水化物食を平気で勧める日本の糖尿病医療を厳しく批判しています。


●糖尿病最初の1年
アメリカの2型糖尿病患者が書いた本。糖尿病の主治医は自分であるという発想がいかにもアメリカ的。カーボカウントと血糖自己測定を基本とした最強の患者学が語られています。