カーボカウントな日々

血糖値を上げるのは炭水化物(カーボ)です。炭水化物さえ摂らなければ血糖値はほとんど上がりません。 今、世界の糖尿病治療は、食事の炭水化物をコントロールするカーボカウンティングが主流となっています。

アメリカ糖尿病協会の方針転換?

2007 - 11/25 [Sun] - 13:59

久しぶりに記事をエントリーしたら、読者の方から貴重な情報をいただきました。アメリカ糖尿病協会(ADA)では来年の指針で、なんとローカーボダイエットの有効性も認めるかもしれないということです。

ADAでは1994年、カーボカウンティングという新しい食事制限を採用しました。食品交換表に基づいた従来のカロリー制限ではなく、食べ物のカーボ(炭水化物)量に注目することによって、血糖値をコントロールしようというものです。食後の血糖値を上げるのは炭水化物であることは間違いない事実なので、カーボをカウントするというのは非常に理にかなってはいるのですが、ADAではカーボ比率を40%~60%に規定しており、必ずしもローカーボ食を推奨するもではありませんでした。

ところがここにきて、ADAもようやくローカーボ食の有効性も認めようという動きにあるようです。薬の服用を前提とするハイカーボ食より、薬を必要としないローカーボ食の方が、患者にとってメリットは大きいという判断のようです。

この動きを受けて、日本の糖尿病学界もローカーボに基づいた食事療法を取り入れてくれたら嬉しいんですが、まず無理でしょうね。カーボカウンティングさえダメだと言ってるんですから。

以下がサイトのURLと私の意訳です。(明らかな誤訳等があったらお知らせください)

http://www.diabetesincontrol.com/results.php?storyarticle=5299

ADAがカロリーのほとんどを炭水化物から摂取するようにという勧告を後退させるというのは本当だろうか? 炭水化物を制限せずにより多くの薬を服用することが、糖尿病患者にとって最善の治療ではなかったことを、彼らはついに認めるのだろうか?

「炭水化物、たんぱく質、脂質のベストな配分は個人個人の状況によって変わる」としているアメリカ糖尿病協会は、これまで、さまざまな理由から炭水化物の大幅な制限には否定的だった。そういった食事は継続困難であること、また、たんぱく質や脂質の増加は健康によくないというのがその理由だ。しかし、ローカーボダイエットが2型糖尿病患者にさまざまな恩恵をもたらすという新しいエビデンスは、益々増えている。たとえば、減量効果、血糖値の改善、中性脂肪の劇的な低下など、健康面での利点は多い。さらに、長期にわたる研究によっても、懸念されたような悪影響は認められていない。

ADAでは毎年1月、糖尿病治療における最新の科学的成果を反映させるため、食事と治療のガイドラインを発表している。2008年版の最終的な文言はまだ完全には決まってないが、ADAの2007年版栄養ガイド執筆陣の共同議長を務めたジュディス・ワイリーロゼット医師は次のように示唆している。「ローカーボダイエットを含むさまざまなダイエットが減量に効果があるという認識が高まっている。また、食後高血糖を改善するためには、炭水化物を控えることが重要であることも認識されている」。ワイリーロゼット医師は当然のことながら、2008年版の正確な最終的言い回しの推測は避けたものの、ローカーボダイエットが糖尿病患者に有効であるという指針は、より大きな形で反映されるだろうと考えている。

我々は「Diabetes Care」2008年1月号に載る、新しいガイドラインの最終バージョンを読むのを心待ちにしている。





 コメント

すばらしい推移ですね!

すばらしい数値推移ですね。
薬を飲んでいないのもすばらしい!
糖尿の薬を飲むと糖尿病になりますので・・・ポチ!

▼o・_・o▼コンニチワン♪
菜食主義、ベジタリアンになるといいかもよ。

はじめまして
DM初心者ですが早くから自己測定を実施していて、炭水化物について疑問を持っていました。
そしてこちらに辿りついて正に「目から鱗」です。
江部先生の本も発注させていただきました。
これからも良い情報を宜しくお願いします。
本当に感謝しております。

はじめまして。
いつも楽しく拝見しております。
この記事、興味深く拝見いたしました。
許可無く、江部先生のブログに転載させていただきました。
申し訳ありません。
江部先生が、ブログのアドレスを聞いてこられましたので、これも勝手に紹介させて頂きました。
重ねて申し訳ありません。

お久しぶりです。
またまた貴重な情報ありがとうございます。
勉強になります。
江部先生のブログでも読み返しました。
私は、相変わらず食事と運動でA1c5%台でがんばってます。
カステーラさん寒いので風邪などひかないでね。

みんな の プロフィールは、アクセスアップをお手伝いするサイトです。
http://blog.livedoor.jp/mipurofi/


より多くのひとに貴方のブログを見てもらえます。

自分主義を大切にしてください!

はじめまして、杉本です。

カステーラさん、お久しぶりです。このブログに書き込むのは初めてですね。
「炭水化物、たんぱく質、脂質のベストな配分は個人個人の状況によって変わる」という指摘はとても大切な指摘です。エネルギー制限と栄養バランスに固執する食品交換表推進派の方々は栄養バランスに固執するあまり、個人の体質や社会状況、価値観に対する配慮に乏しい、画一的で窮屈な指導を推進していて、それが日本の糖尿病患者さん達の食生活のQOLを低下させる大きな要因になっているからです。しかし、一方において極端なカーボ制限に対する過度の信仰は反対の意味において、糖尿病患者さんの食生活のQOLを低下させることにも繋がりかねないという懸念を、私はもっています。

食生活は極めて個人的な営みです。Very Low Carb食(カーボ40%以下)は一般的にいって、普通の人々には受け入れがたい食生活になるだろうと思います。言ってみれば、人生における優先順位において、健康への指向がすべてに優先する人たちにとってはじめて実戦可能な、ある意味「イデオロギー食」に近いもののように、私には感じられます。

私にはVery Low Carb Dietの科学的有効性の実証よりは、上に述べたことの方が気になるところです。どのような食事が自分に合っているかを判断するのは「自分」です。「エネルギー制限主義」か?「炭水化物制限主義」か?よりも大切なことは「自分主義」です。食事イデオロギーに振り回されずに、自分の人生の幸福に繋がる選択をしていただきたいと思います。

私の主催する「Diabetes Cafe」ではこういった糖尿病にまつわる社会的問題やカーボカウンティングについて、みんなで議論しています。良かったら遊びに来てください。

はじめまして

ニ型を今年の八月に発症。
その後、炭水化物をできるだけ採らないようにした食事療法で、なんとかHbA1cが5.9%まできました。
しかし、これからが大変かなと思っています。このブログとても参考になります。これからも寄らせていただきます。

★appleさん

2型糖尿病は初期のうちなら薬なしで十分コントロールできます。
むしろ薬は糖尿病を悪化させるというのも同感です。

むっちさん

菜食主義はどうなんでしょう? 栄養のバランスという意味ではかなり難しいのではないでしょうか?
必須アミノ酸、必須脂肪酸が十分に取れるならいいのですが。
菜食主義の理論的な裏付けが知りたいですね。

まろんさん

発症初期の時点で炭水化物と血糖値の関係について知ることができたというのは、非常にラッキーだと思います。カーボカウントさえ覚えてしまえば、血糖のコントロールはそれほど難しいものではありません。ぜひ、がんばってください。

xiangdaoさん

江部先生のブログ見させていただきました。あれほど大きく取り上げられると、なんか気恥ずかしいですね。こういうことが、今の日本の糖尿病治療を変える力になればと思います。

小菊さん

お久しぶりです。
5%台なら三大合併症の心配はほぼないと思います。
私もちょっと風邪気味でしたが、今回の風邪はなぜか血糖値に影響しませんでした。
冬のせいか、血糖値の状態はすこぶる良好です。(^^)

杉本先生

お久しぶりです。

食品交換表推進派vsカーボカウント派の論争が、ある意味、イデオロギー論争化しているなというのは、私も以前から感じていました。

ただ、誤解している人が多いのですが、カーボカウントというのは必ずしもローカーボではないんですよね。自分か処理できるカーボ量を把握して、それをベースに食事なり、運動なり、薬なりをコントロールすることだと思うのです。

Very Low Carb食が一般には受け入れがたいとうのも、まったく同感です。私自身、最初の数か月はカーボ20%ほどで頑張ってきましたが、今はやはりカーボ40%ほどです。まあ、この先、一生続ける食事としては、このあたりが妥当なラインだと思っています。それで充分血糖はコントロールできてるというのもあるのですが。

「Diabetes Cafe」も発足当初はちらっと覗いてみたのですが、使い方がよく判りませんでした。(^^; 
またトライしてみますね。

blcさん

糖尿病発症直後なら、炭水化物を制限することで血糖値は劇的に低下します。問題は、それをどう維持するかなんだと思います。なにしろ一生のことですから。これからお互い情報を交換し合って、この病気とうまく付き合っていければと思います。

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プロフィール

カステーラ

Author:カステーラ
東京都在住、61歳。
2007年2月、糖尿病発症。
現在、服薬なしでカーボカウンティングという食事療法を実践中。
「カーボカウントってなに?」という方は、まずこちらから。

ヘモグロビンA1c(体重・BMI)推移
2007年2月:9.3%(64kg・22.9)
2007年3月:7.5%(62kg・22.2)
2007年4月:6.0%(60kg・21.5)
2007年5月:5.3%(58kg・20.8)
2007年6月:4.8%(57kg・20.4)
2007年7月:5.1%(57kg・20.4)
2007年8月:4.8%(57kg・20.4)
2007年9月:5.0%(58kg・20.8)
2007年10月:5.0%(57kg・20.4)
2008年1月:5.3%(56kg・20.1)
2008年5月:5.2%(56kg・20.1)
2008年7月:5.3%(55kg・19.7)
2008年10月:5.2%(58kg・20.8)
2009年1月:5.2%(58kg・20.8)
2010年7月:5.4%(58kg・20.8)





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