カーボカウントな日々

血糖値を上げるのは炭水化物(カーボ)です。炭水化物さえ摂らなければ血糖値はほとんど上がりません。 今、世界の糖尿病治療は、食事の炭水化物をコントロールするカーボカウンティングが主流となっています。

ハイカーボという誤謬

2007 - 07/01 [Sun] - 16:08

河合勝幸氏の「糖尿病ソリューション」によると、18世紀の終わり頃、イギリス人の医師ジョン・ラロウによって、血液中のブドウ糖が増えることが糖尿病の原因であることが突き止められました。彼は食べ物の糖質こそが諸悪の根源とし、徹底したローカーボダイエットを推奨しました。

以降、多少のブレはあったものの、糖尿病の食事療法は炭水化物を徹底的に抑えるローカーボというのが医学会の常識だったのです。

1921年、インスリンの発見によって糖尿病は不治の病ではなくなりました。適切なインスリンさえ投与すれば、極端に炭水化物を制限する必要はなくなったとはいえ、それでも糖質20%ほどのローカーボ食が食事療法の基本とされてきたのです。

バーンスタイン医師によると、変化が訪れたのは1940年代でした。その頃、動物実験によってコレステロールと心臓病、血管病の関係が明らかになってきたのです。当時の医者たちは、糖尿病患者に血管障害が多いのは炭水化物を極端に減らした高脂肪食が原因だと決め付けたのです。

その結果、1950年代には炭水化物40%、脂肪40%の食事が指導されるようになりました。この頃登場した経口血糖降下剤も、食事のハイカーボ化を後押ししたのかもしれません。血糖値は食事ではなく薬で下げるという奢りの始まりです。

1970年代になるとアメリカでは肥満が大きな社会問題となりました。肥満が増えるのも、肥満によって糖尿病患者が増えるのも、すべて脂肪のせいだということで、1980年代にはとうとう炭水化物の割合は60%にまで上げられてしまいます。

しかし、その後あらゆる研究データをひっくり返しても、脂肪が悪者であるという根拠は見つけることが出来ませんでした。それどころか、炭水化物摂取による食後の高血糖こそが、血管障害の原因であることが明らかになってきたのです。

1994年、アメリカ糖尿病協会(ADA)は食事における炭水化物の割合を規定するのをやめ、新たにカーボ・カウンティングという食事療法を導入しました。約40年間続いたハイカーボ時代の終焉です。

それから13年経った2007年。日本では今なおカロリー比60%という高炭水化物食が指示され、多くの糖尿病患者が不要な薬漬けに遭っています。





 コメント

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

コメントの投稿





管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://castela.blog104.fc2.com/tb.php/35-654e5cc7

経口血糖降下薬経口血糖降下薬(OHA : oral hypoglycemic agent)にはスルフォニルウレア剤(SU薬)、ビグアナイド剤(BG薬)、αグルコシダーゼ阻害剤(αGI薬)、チアゾリジン系誘導体(TZD薬)などがある。また、最近は短時間作用型のSU受容体刺激薬であるフェニールアラニン誘

 | HOME | 

プロフィール

カステーラ

Author:カステーラ
東京都在住、61歳。
2007年2月、糖尿病発症。
現在、服薬なしでカーボカウンティングという食事療法を実践中。
「カーボカウントってなに?」という方は、まずこちらから。

ヘモグロビンA1c(体重・BMI)推移
2007年2月:9.3%(64kg・22.9)
2007年3月:7.5%(62kg・22.2)
2007年4月:6.0%(60kg・21.5)
2007年5月:5.3%(58kg・20.8)
2007年6月:4.8%(57kg・20.4)
2007年7月:5.1%(57kg・20.4)
2007年8月:4.8%(57kg・20.4)
2007年9月:5.0%(58kg・20.8)
2007年10月:5.0%(57kg・20.4)
2008年1月:5.3%(56kg・20.1)
2008年5月:5.2%(56kg・20.1)
2008年7月:5.3%(55kg・19.7)
2008年10月:5.2%(58kg・20.8)
2009年1月:5.2%(58kg・20.8)
2010年7月:5.4%(58kg・20.8)





人気の糖尿ブログは
こちらに揃っています。
     ↓
人気ブログランキングへ
にほんブログ村 病気ブログ 生活習慣病(成人病)へ

管理者ページ

QRコード

QR

最近の記事


▼全ての記事を表示する

最近のコメント

カテゴリ

月別アーカイブ

関連サイト・ブログ

ブログ内検索

RSSフィード

おすすめ書籍

●カーボカウンティング実践ガイド
日本人の医師と栄養士と患者が書いた、“初の”と言っていい真のカーボカウンティングガイド。どちらかというとプロ、マニア向け。


●低糖質食の威力
やはり糖尿病を発症したお医者さんの書いた本。なぜ糖尿病になった医師はみな、学会のガイドラインを無視してローカーボに走るのでしょうか?


●糖質ゼロの食事術
炭水化物(糖質)はほとんど摂らないというお医者さんの本。この程度の糖質量でも立派に生きていけるという意味では貴重な実録(?)。


●糖尿病専門医にまかせなさい
日本では数少ない、カーボカウントを推奨する糖尿病専門医の本。我々カーボカウンターの心の支えとなる一冊です。


●主食を抜けば糖尿病は良くなる 実践編
やはり2型糖尿病患者であるお医者さんの書いた本。炭水化物が血糖値に及ぼす影響を理論的にわかりやすく解説してくれています。


●毎日の食事のカロリーガイドブック
日常よく口にする食べ物のカロリーはもちろん、炭水化物量までが写真と共に明記された、カーボカウンター必携の一冊。


●カーボカウント完全ガイド
カーボカウンティングの本場、アメリカの糖尿病協会から出版されたガイドブック。カーボカウントのすべてがこれ一冊で分かります。


●わたしはこうして糖尿病患者を救っている
糖尿病で失明する患者を数多く診てきた眼科医が書いた本。高炭水化物食を平気で勧める日本の糖尿病医療を厳しく批判しています。


●糖尿病最初の1年
アメリカの2型糖尿病患者が書いた本。糖尿病の主治医は自分であるという発想がいかにもアメリカ的。カーボカウントと血糖自己測定を基本とした最強の患者学が語られています。