カーボ・カウンティングとは
最近、アクセスログをみると、「カーボカウント」「カーボカウンティング」で検索してくる人が非常に多くなってきました。
そこで、私が理解しているカーボ・カウンティングについて、まとめてみることにしました。ただし、これはインスリン注射に頼らない2型糖尿病患者のためのカーボ・カウンティングです。さらに、できれば薬も飲んでない人のためのと言った方がいいかもしれません。
まず、カーボ・カウンティングの大前提としてあるのが、食後の血糖値を上げるのは、主に食物の中の炭水化物であるということです。タンパク質や脂質は、食後2時間の血糖値にほとんど影響を与えません。
一般的に2型糖尿病患者の場合、炭水化物1gを摂取すると血糖値は最大3mg/dl上がると言われています(バーンスタイン著『糖尿病の解決』より)。たとえば、茶碗1杯のご飯(150g)には約60gの炭水化物が含まれていますから、これだけで食前100mg/dlだった血糖値は300mg/dl近くまでいってしまうこともありえます。
もちろん、どれだけの炭水化物が、どれだけ血糖値を上げるかは個人差がありますし、その日の体調や食べ合わせによっても変わってきます。しかし、炭水化物が血糖値を急激に上げるという事実は、全ての糖尿病患者に例外なく当てはまります。
従来、糖尿病患者の食事療法は総カロリーの制限だけが言われて来ました。しかし、同じ600kcalの食事でも、ステーキとサラダだけなら食後の血糖値はほとんど上がりませんが、ラーメンとライスだったりしたら、血糖値は急激に上昇します。
ですから、アメリカやヨーロッパなどでは、糖尿病患者の食事を総カロリーで管理するのではなく、炭水化物の量で管理しようという方向に変わりつつあります。そのほうが理にかなっていますし、何よりも炭水化物(カーボ)の量だけを考えればいいので、計算(カウント)も楽です。
では、具体的にどうすればいいのでしょう。
まず、どんな食物に炭水化物含まれているかを知る必要があります。もっとも代表的なのはご飯、パン、麺類などの主食と呼ばれるものです。たとえば、コンビニのおにぎり1個には炭水化物量が約40g含まれています。食パン1枚は約30g、ざるそば1枚は約60gです。
もちろん、ケーキやスナック類にも大量の炭水化物が含まれていますし、イモや豆類もけっこう炭水化物が豊富です。意外なのが牛乳やヨーグルトなどの乳製品。乳糖という炭水化物が含まれています。
野菜類にも炭水化物は含まれていますが、2型糖尿病患者のカーボ・カウンティングでは無視してもかまわないと思います。また、肉や魚にはほとんど炭水化物は含まれません。
食品に含まれる炭水化物の量を調べるには、女子栄養大学から出ている『カロリーガイドブック』が便利です。具体的な食べ物の写真に対しての炭水化物量が一目でわかるので、カーボカウンター必携の一冊だと思います。
さて、食事と炭水化物量の関係がわかったら、次はどのくらい摂るかですが、この目安を知るためにも、簡易血糖値測定器は絶対に必要です。
まず最初の1週間は、摂った炭水化物の量と食後2時間の血糖値を控えておきます。そうすれば、どのくらいの炭水化物が、どのくらい血糖値を上げるのかがだいたい把握できるはずです。目標は食後2時間値が200mg/dlを超えないことです。
ただし、200mg/dlを超えそうな時でも、食後にウォーキングなどの軽い運動をすると血糖値はだいぶ下がります。運動による筋肉のブドウ糖の取り込みにはインスリンを必要としないのです。
ちなみに私の場合、一回の食事の炭水化物量が40g以内なら、食後の血糖値が200mg/dlを超えることはまずありません。外食などで50g以上になってしまうこともありますが、そんなときは極力運動をするようにしています。
このように、炭水化物の制限と適度な運動を組み合わせることで、食後2時間の血糖値の8割を200mg/dl以下に抑えれば、ヘモグロビンA1cの値も5%台がキープできるそうです。(糖尿病専門医である私の主治医談)
コメント
専門医にかかられているとの事ですので大丈夫とは思いますが
一応、現在が寛解期である可能性にも注意しておかれた方が良いと思います。
私もカステーラさまと同じ様に初めて診断を受けてから半年で
a1cが6%近く下がりましたがその後同じ食事運動療法を続けていても血糖値が
下がらなくなりa1cはまた4%程上がりました。
私は寛解期を放置してしまったせいで機会を逃してしまったようですが
寛解期に適切な治療を行うことで良い状態を長続きさせることが可能なようです。
そんなヒロシさん
寛解期(ハネムーン期)っていうのはインスリンを打つ1型糖尿病の患者に起こるものだと思っていましたが、そんなヒロシさんは2型なのでしょうか?
最強の糖尿病患者である河合勝幸氏は、A1cは年々悪くなるものだとどこかで書いていましたが、私もそれは覚悟しています。
私はいずれ臓器培養で糖尿病も完治する時代が来るのではないかと思っています。それまで、自分のβ細胞を少しでも残しておくのが今の課題です。自ら1型糖尿病のバーンスタイン医師は、すでにβ細胞が残っていないことを非常に悔やんでいました。
また、バーンスタイン医師は炭水化物の制限と完璧なインスリン注射でハネムーン期を永遠に継続させえることも可能だと言っていますね。つまり糖毒さえ作らなければβ細胞のこれ以上の破壊は防げるということのようです。
まあ、嫌な病気だけどかかっちゃんたんだから、うまく付き合っていくしかありません。お互い頑張りましょう。
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