fc2ブログ
カーボカウントな日々

血糖値を上げるのは炭水化物(カーボ)です。炭水化物さえ摂らなければ血糖値はほとんど上がりません。 今、世界の糖尿病治療は、食事の炭水化物をコントロールするカーボカウンティングが主流となっています。

アルコールと食後血糖値

2015 - 12/04 [Fri] - 13:23

酒は血糖値を下げると言われています。アルコールが体に入ると、肝臓はその解毒に追われて、糖新生を怠るというのが理由のようです。

血糖値がまた気になりだした最近、夕食には必ず何かしらのアルコールを飲むようにしていました。とは言っても、もともとそんなに強いほうではないので、ウイスキーなら水割りをシングルで、ワインなら赤をグラスに1杯程度ですが。

実際のところ、酒を一緒に飲んだからといって、特に食後の血糖値や翌朝の空腹時血糖値が下がるという実感もなかったのですが、ある時ふと思い出しました。

エネルギー源としては、アルコールのほうがブドウ糖より優先的に使われるということを。

ということは、アルコールとブドウ糖が一緒に体に入った場合、エネルギーとしてまず細胞に取り込まれるのはアルコールのほうで、アルコールが一掃されるまで、ブドウ糖は血液中で待ちぼうけを食らわされることになるわけです。

つまり、アルコールと一緒に食事をした場合、食後の血糖値はむしろ下がりにくいのではないか。

そう思ったら、実験してみたくて居ても立ってもいられなくなってしまいました(笑)

なるべく条件を揃えようということで、仕事が終わった後、2日続けて近所のジョナサンで和風おろしハンバーグ+ツナサラダ+小ライス(150g)を注文。1日目は赤のグラスワインを1杯、2日目はワイン無しで比較しました。推定糖質量はどちらも70gほどでしょうか。

1日目(ワイン有り)
1日目


2日目(ワイン無し)
2日目



それぞれの血糖値の推移がこれです。

ワイン有り(1日目)
ワイン血糖1日目


ワイン無し(2日目)
ワイン血糖2日目



グラフにしたのがこちら

ワイングラフ

たった1回の比較ではなんとも言えませんが、ワイン無しのほうが、食後60分~90分の血糖値は明らかに低く抑えられるという結果になりました。また、120分と翌朝の血糖値はワインを飲んでも飲まなくてもほとんどかわりません。

ということで、今回の結果だけをみると

「食事中のアルコールは食後の血糖値を上げる」

と言えそうです。


アルコールによる血糖値の低下を期待するなら、実際は浴びるほど飲まないといけないのかもしれませんね。





 コメント

コメントの投稿





管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://castela.blog104.fc2.com/tb.php/161-499285ac

 | HOME | 

プロフィール

カステーラ

Author:カステーラ
東京都在住、61歳。
2007年2月、糖尿病発症。
現在、服薬なしでカーボカウンティングという食事療法を実践中。
「カーボカウントってなに?」という方は、まずこちらから。

ヘモグロビンA1c(体重・BMI)推移
2007年2月:9.3%(64kg・22.9)
2007年3月:7.5%(62kg・22.2)
2007年4月:6.0%(60kg・21.5)
2007年5月:5.3%(58kg・20.8)
2007年6月:4.8%(57kg・20.4)
2007年7月:5.1%(57kg・20.4)
2007年8月:4.8%(57kg・20.4)
2007年9月:5.0%(58kg・20.8)
2007年10月:5.0%(57kg・20.4)
2008年1月:5.3%(56kg・20.1)
2008年5月:5.2%(56kg・20.1)
2008年7月:5.3%(55kg・19.7)
2008年10月:5.2%(58kg・20.8)
2009年1月:5.2%(58kg・20.8)
2010年7月:5.4%(58kg・20.8)





人気の糖尿ブログは
こちらに揃っています。
     ↓
人気ブログランキングへ
にほんブログ村 病気ブログ 生活習慣病(成人病)へ

管理者ページ

QRコード

QR

最近の記事


▼全ての記事を表示する

最近のコメント

カテゴリ

月別アーカイブ

関連サイト・ブログ

ブログ内検索

RSSフィード

おすすめ書籍

●カーボカウンティング実践ガイド
日本人の医師と栄養士と患者が書いた、“初の”と言っていい真のカーボカウンティングガイド。どちらかというとプロ、マニア向け。


●低糖質食の威力
やはり糖尿病を発症したお医者さんの書いた本。なぜ糖尿病になった医師はみな、学会のガイドラインを無視してローカーボに走るのでしょうか?


●糖質ゼロの食事術
炭水化物(糖質)はほとんど摂らないというお医者さんの本。この程度の糖質量でも立派に生きていけるという意味では貴重な実録(?)。


●糖尿病専門医にまかせなさい
日本では数少ない、カーボカウントを推奨する糖尿病専門医の本。我々カーボカウンターの心の支えとなる一冊です。


●主食を抜けば糖尿病は良くなる 実践編
やはり2型糖尿病患者であるお医者さんの書いた本。炭水化物が血糖値に及ぼす影響を理論的にわかりやすく解説してくれています。


●毎日の食事のカロリーガイドブック
日常よく口にする食べ物のカロリーはもちろん、炭水化物量までが写真と共に明記された、カーボカウンター必携の一冊。


●カーボカウント完全ガイド
カーボカウンティングの本場、アメリカの糖尿病協会から出版されたガイドブック。カーボカウントのすべてがこれ一冊で分かります。


●わたしはこうして糖尿病患者を救っている
糖尿病で失明する患者を数多く診てきた眼科医が書いた本。高炭水化物食を平気で勧める日本の糖尿病医療を厳しく批判しています。


●糖尿病最初の1年
アメリカの2型糖尿病患者が書いた本。糖尿病の主治医は自分であるという発想がいかにもアメリカ的。カーボカウントと血糖自己測定を基本とした最強の患者学が語られています。