カーボカウントな日々

血糖値を上げるのは炭水化物(カーボ)です。炭水化物さえ摂らなければ血糖値はほとんど上がりません。 今、世界の糖尿病治療は、食事の炭水化物をコントロールするカーボカウンティングが主流となっています。

食後高血糖と糖尿病

2009 - 05/02 [Sat] - 12:25

ここしばらくの間、糖尿病の最新情報ともご無沙汰状態が続いていましたが、久しぶりにADAを始めとする糖尿病関連サイトを覗いてみました。

たとえば、「運動する糖尿病患者ほど長生き」だとか、「笑いは心臓病のリスクを減らす」だとか、「アクトスは心臓ばかりか目にもよくない」とか、いろいろ興味深い記事はあったのですが、ひとつ気になったのは『糖尿病ネットワーク』にあった「食後高血糖は早期治療でα-グルコシダーゼ阻害薬が有効」という記事です。

ご存知のようにα-グルコシダーゼ阻害薬というのは「ベイスン」や「グルコバイ」として知られる糖尿病薬のひとつで、炭水化物の分解を阻害して、小腸での吸収を遅らせたり、一部は吸収されないまま大腸にまで追いやってしまう薬です。

本来は糖尿病患者の食後高血糖を抑える薬なのですが、もしかしたら糖尿病の発症そのものを抑える効果があるかもしれないということで、試験が行われました。

耐糖能異常があり、高血圧、高脂血症、肥満、糖尿病家族歴がある、いわば糖尿病予備軍を2つのグループに分け、片やα-グルコシダーゼ阻害薬を、片やプラセボ薬を投与し、48週間(約11ヶ月)にわたって様子を見たということです。

その結果、48週間の間に糖尿病に移行した人の数は、α-グルコシダーゼ阻害薬群で40%も低かったのだとか。食後高血糖の抑制は、糖尿病の発症をも抑制するということが、この実験から明らかになったわけです。

しかし、食後高血糖を抑える一番の方法は、炭水化物の量自体を抑えることです。100食べた炭水化物を、薬の力で80しか食べなかったことにするのなら、最初から80しか食べなければいいだけの話です。

私としては、α-グルコシダーゼ阻害薬を投与する群に加えて、カロリー比40%ほどの低炭水化物食群と、食後、積極的に運動をする群もぜひ加えて欲しかったと思います。

いずれにしても、食後高血糖を抑えることが糖尿病の発症を抑制する効果があるのだとしたら、低炭水化物食や食後の有酸素運動も、間違いなく糖尿病の発症を抑制するはずです。

不思議なのはなぜそれを薬だけに頼ろうとするかです。もしかして、薬じゃない方法で病気を防がれては困る事情でもあるのでしょうか?





 コメント

そうなのでしょうね

アクトスやベイスンを取り扱っている日本の製薬会社の糖尿病
関連の売上は世界一ということだそうです。

薬の売り上げが落ちるようなことをいわれては困るということな
のでしょう。学会に対する支援や厚労省の天下りを受け入れて
いてもなんら不思議はないでしょう。

つまりは産官医の複合体ともいうべきシンジケートが存在する
わけです。

医療費の削減といっておいて、これで糖尿病を悪化させて、透
析に至らしめているのでは言行不一致も甚だしいです。

みうパパさん

そう勘ぐりたくもなってしまいますよね。

食後高血糖がそんなにいけないなら、一言「血糖値を上げるのは炭水化物だよ」と言ってくれれば良いのに、日本のほとんどのお医者さんは、意地でも言いませんからね。

糖尿病の予防という名目で薬が使われ始めたら、マーケットは無限に広がるわけで、製薬会社としては、この手の研究にはえんじょを惜しまないんでしょう。



まったくその通りだと思います。
研究費の出所などの問題も絡んでいるのかも知れませんね。
おなかが張ってしまう等の問題点もあるのですから、薬に頼らないで予防をするという事の重要性にもう少し着目してくれたら、と思います。

食後高血糖
思い返せばお昼の試しに計った血糖値が
医療不信の発端になりました。
もっと早く気づければ(泣)
阻害薬まで服用して果たして摂取する必要があるかどうかは
疑問ですね。


おもしろい実験ですね、、
どうにか薬を使ってもらおうと必死な感じで。
日本の製薬会社怖いです。

ところで、前に簡易用測定器と病院の検査器では20ぐらい誤差があるとカステーラさんに教えてもらってから自分でも病院とを比較したら誤差がありました。
でも、メーカーに問い合わせたら「空腹、食後どちらでも誤差はあまりなく、あっても5から10です」っと、、、
うそつけーって感じですよー
他のサイトなどでも特に食後などは結構誤差あるじゃないですかー
メーカーは本当に誤差があることを知らないのか、それとも隠してる?っとゆうか表向きってことですかねー
ちょっとひつこく聞いたせいもあって?!最後は軽く逆切れされちゃって(+_+)散々でした。
これから測定するとき悩みます。
他メーカーをもう一台購入しようかとも、、でも簡易用は変わらないですよね、
誤差10ならまだしも60とかあるみたいですし。
製薬会社もそうですが、メーカーも本当のことを言ってほしいです。(無理でしょうが、、、)



どらねこさん

お腹が張るくらいならまだ良いですが、ベイスンという薬では、2003年までに少なくとも4人が劇症肝炎で死亡しています。
そんな、命を懸けてまで飲まなきゃいけない薬だとはとうてい思えません。
私の以前の主治医も、副作用の割には効果はあまりないと明言していました。
製薬会社が売り上げに懸命になるのは判りますが、
医者がその歯止め役にならないといけないはずなんですけどね。

MAMORUさん

インターネットと血糖測定器の普及で、医者もそうとうやりにくくなってるでしょうね。
無知や誤解や、場合によっては嘘がすぐにばれてしまいますから。

薬まで飲んで、吸収を阻害しなければならないようなものなら、
最初からなるべく食べないようにするというのが理屈じゃないでしょうか?

患者はバカにされているとしか言いようがないですね。

松子さん

確か、JIS規格では±10%までの誤差はOKだったと思います。だから、メーカーとしても、それ以上の誤差が出るとは認めたくはないのでしょうね。

前も話したかもしれませんが、病院の採血は静脈血ですから、指先の血液よりは多少低く出ます。だから、病院の結果と比較するなら、病院で採った血液そのもをを自分の測定器で測る必要があります。そういうやり方で比較しても、結構誤差があるというのは、以前誰かのブログで読んだ記憶があります。

また、病院の血糖値は血漿で測るのですが、家庭用の測定器は全血で測ります。普通、血漿血糖値は全血血糖値より高くなるので、その点は補正して表示するメーカーが多いようです。私の使っているアキュチェックアビバは、血漿と全血の補正はしているけど、静脈と毛細血管の補正はしていないとのことでした。

私が以前つかっていたニプロのスリースタイルは、ときどきありえないような数値をたたき出すことがありましたが、今のアキュチェックアビバは、そいうこともあまりありません。

どちらにしても、あくまで簡易血糖測定器ですから、そのつもりでいたほうがよさそうですね。

医師の意識

製薬会社の思惑は、皆さんの仰るとおりだと思います。

加えて、医師の意識の問題もあると思いますね。

医師は、治療してナンボという意識を持っているようです。

医師が考えている治療とは、薬の処方や手術のことです。

本来、医師の仕事は、症状の改善です。

投薬や手術はその手段であり目的ではないはずです。

患者の食事と運動の自己管理による改善については、医師が患者の症状改善に関わったという実感をもてないのではないかと思います…。

まさに、本末を転倒しています。

我々患者は、結果を出せる医師を求めているだけです。

それが、たった一言のアドバイスに発するものであっても、結果が出せたことに対して、その医師に対する評価は高いものです。

ところが、医師の側からすると、最新の投薬や職人的な手術ができる医師が名医なのだと考えているのでしょう。

そう考えると、狭き門である医師の資格そのもにも欠陥がありそうですよね。

誰だって、あれだけの金と時間をかけて取得した医師免許は、葵のご紋に感じてしまうのは分かります。

毎日現場に追われる医師にとっての、最大の情報源が製薬会社である点も、見逃せませんね。

医師の意識改革を、切に願っています。

同感!

「100食べた炭水化物を、薬の力で80しか食べなかったことにするのなら、最初から80しか食べなければいい」
まさにその通りだと思います。
私も最初に通っていた病院で処方されたインスリン量で低血糖の報告をした際、
「ご飯をもっと食べなさい」と言われ、疑問を感じたものです。

製薬会社と病院(医師)の関係は、患者は全くムシ!という事が多いのでしょうね・・・仕方の無いことなのでしょうが・・・。
以前通っていた病院でのことですが、
自分で炭水化物の量を制限し、インスリンの使用量が減って、
処方された注射が余る状態だったんです。
なので、注射針だけ処方してもらいたかったのですが、
「針だけ処方することはできないので、注射も出します」と言われ、
どんどん注射のストックが増えていってしまったんです。
ですが、今通っているクリニックでそのことを聞いたら
「そんなことないですよ。針だけ出せますよ」って・・・。
必要以上の処方をするってどうなんでしょうねぇ。

糖尿病になってつくづく、「患者自身が賢くならないといけない」ということを痛感しています。

医師の意識改革
していただけると非常に助かりますけど
たぶん無理なんでしょうね。
外来の予約で診察時間が約5分ぐらいで
血糖測定結果の控えも取らない(記録してから一度も)
ささっと目を通して終わりだし(笑)
質問すると露骨に嫌な顔をされます。
期待するだけ無駄とは理解しているのですが。
そういえば私もインスリン余剰ぎみになってきました。

shoさん

おっしゃるように、糖尿病を始めとする生活習慣病の治療というのは、他の病気と比べて、ちょっと異質ではありますよね。
医者にできることは本当に微々たる物で、大部分は患者の意識の問題にかかってくるわけですから。

ただ、患者のモチベーションを上げ、結果を出すためには、医者の側も正しい知識と指導力が求められるわけで、その辺が評価される診療報酬システムができるといいんでしょうね。

確か今は盲腸なんかの場合、一人の患者を治していくらという報酬ですよね。それだと、なるべく無駄な薬は使わないとか、早く治して早く退院させれば、病院の儲けも大きくなるわけです。

同じように、糖尿病もHbA1cを1%下げたらいくら、無投薬で5.8%以下にしたらいくらみたいな報酬制度でもいいかもしれません。とにかく、患者を治さぬよう、殺さぬような治療が、病院にとっては一番儲かるという仕組みじゃ、患者としても病院を信じられなくなってしまいます。

かぁこさん

そうなんですよ。
今の日本のインスリン治療も、おかしなところだらけなんです。
カロリー比60%もの高炭水化物食を、これだけ食べなさいと決めておいて、
それに見合うだけのインスリンを打つように指示するわけですから。

インスリンの量が多ければ多いほど、高血糖と低血糖の幅も大きくなります。

「血糖値を上げるのは炭水化物である」。「炭水化物の量に応じてインスリンの単位を決める」。この二つを患者に伝えるだけで、糖尿病のコントロールは格段によくなり、治療費だってかなり削減になるはずなんですけどね。




MAMORUさん

医師というのは、限られた国家資格なわけですから、本当に高い意識をもって臨んでほしいと思います。

ただ、医者も人の子ですから、正しい治療、成果の上がる治療に対しては、きちんと評価するシステムも必要なのかもしれません。

あとは、医師の数を増やすことによって、自然とダメな医師は淘汰されていくでしょうね。

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プロフィール

カステーラ

Author:カステーラ
東京都在住、61歳。
2007年2月、糖尿病発症。
現在、服薬なしでカーボカウンティングという食事療法を実践中。
「カーボカウントってなに?」という方は、まずこちらから。

ヘモグロビンA1c(体重・BMI)推移
2007年2月:9.3%(64kg・22.9)
2007年3月:7.5%(62kg・22.2)
2007年4月:6.0%(60kg・21.5)
2007年5月:5.3%(58kg・20.8)
2007年6月:4.8%(57kg・20.4)
2007年7月:5.1%(57kg・20.4)
2007年8月:4.8%(57kg・20.4)
2007年9月:5.0%(58kg・20.8)
2007年10月:5.0%(57kg・20.4)
2008年1月:5.3%(56kg・20.1)
2008年5月:5.2%(56kg・20.1)
2008年7月:5.3%(55kg・19.7)
2008年10月:5.2%(58kg・20.8)
2009年1月:5.2%(58kg・20.8)
2010年7月:5.4%(58kg・20.8)





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