カーボカウントな日々

血糖値を上げるのは炭水化物(カーボ)です。炭水化物さえ摂らなければ血糖値はほとんど上がりません。 今、世界の糖尿病治療は、食事の炭水化物をコントロールするカーボカウンティングが主流となっています。

ためしてガッテンの嘘

2009 - 01/23 [Fri] - 16:45

NHKの情報番組『ためしてガッテン』を見ました。今回のテーマは「低カロリーダイエット・失敗と成功の分岐点」。同じカロリー摂取でも、痩せやすい食事と痩せにくい食事があるのだとか。

番組の論点はこうです。

・同じカロリーでも糖質(炭水化物)が少ないと痩せにくい。
・糖質の理想的なバランスは60%。
・糖質が不足すると脳が低血糖になり飢餓と判断する。
・「飢餓に備えろ」スイッチが入ると代謝が落ち痩せにくくなる。


番組はいきなり実験から始まります。

女子大生を2つのグループに分け、同じカロリーの食事をしてもらいます。カロリーは同じでもBグループの糖質量はAグループの2倍だそうです。

食事のあと、それぞれのグループに箸で豆を並べるという集中力が必要な作業をしてもらいます。糖質量の多かったBグループの方が作業効率が良かったという結果になり、番組は「食事の糖質量はいかに重要か」という結論に力づくで持っていきました。

それぞれのグループの食後血糖値も測っていましたが、たしかに糖質量の多いグループの血糖値は140mg/dlほど、糖質量の少ないグループの血糖値は120mg/dlほどでした。しかし、これをもって糖質を取らないと頭が働かないというのはあまりにも短絡的です。人間の脳というのは85mg/dlぐらいの血糖値で十分本来の働きをするようにできているのです。

この二つのグループの作業効率の違いを説明するとすれば、高脂肪・高タンパク食は消化に時間がかかるため血液の多くが内臓に集まり、脳の働きが鈍ったというだけのことだと思います。

番組ではたっぷり糖質を取ることが痩せやすいダイエットのコツだと何度も強調しながら、実際に痩せにくい女子大生の食事を見ると、菓子パンだけとかおにぎりだけというような、極端に糖質の多い食事になっていることを指摘しています。糖質の多い食事はすぐに血糖値が上がるものの、下がるのも速いため、脳がエネルギー不足を感じて節約モードになるというのがその説明でしたが、糖質を抑えてはダメという最初の結論とはまったく逆になっています。

番組はさらに、「飢餓に備えろ」のスイッチをオンにしないための食事法を紹介します。ある栄養クリニックの指導によるもので、すでに何百人もの人がこのやり方で無理なく痩せてきたというものです。

・糖質はご飯を子供茶碗に一杯か、8枚切りパン1枚、あるいは茹で麺半玉から一つを選ぶ。
・果物か芋類の半分量から一つ選ぶ。
・タンパク質は牛乳(120ml)、卵(1個)、肉(50g)、豆腐(1/4丁)などの中から二つ選ぶ。
・油は大匙半分。
・野菜とキノコは好きなだけ。

というように糖質、脂質、タンパク質の中から決められた点数を選ぶという、食品交換表をさらにシンプルにしたようなもの。そのやり方に従って、ご飯100g、オレンジ半分、卵1個、赤身肉50g、油大さじ半分という食事の栄養バランスを調べてみました。

糖質47g40%
脂質24g45%
タンパク質18g15%
総カロリー476kcal100%

糖質たっぷりどころか、立派な低糖質食になっているではありませんか。

また番組では太りにくい食べ方のコツとして、汁物やおかずである程度お腹を満たしてから、炭水化物を食べることを勧めていました。そうすると、糖質の吸収がゆるやかになり、満腹感が持続するとのことですが、これなどはまさに、低インスリンダイエット、ローカーボダイエットの発想そのものです。

カロリーを制限しながら体脂肪の減らなかった女子大生の糖質比が約6割だったといい、無理なく減量できるとお勧めの食事の糖質比が約4割しかないのに、なぜ理想の糖質比が6割ということになってしまうのでしょう。

あの番組によって、間違った糖質礼讃主義が蔓延らないことを祈るばかりです。





 コメント

同感です!

私も見ました。
番組が進むにつれて論点がどんどんずれていって、結局何が言いたいのか分からない番組になっていたと感じました。
最後の食事と、「おかずを半分くらい食べてからごはん」の部分は良かったのに・・・。

番組作ってる側の理解が不十分、なんですよね。きっと。

とるりさん

お久しぶりです。
その後お変わりありませんか?

確かにあの番組、論点がどんどんずれてましたね。

「食事のバランスが悪いと、どんなにカロリー制限をしても痩せにくい」というのはいいと思うんです。「糖質の理想配分は60%」というのも、まあ、良しとしましょう。

しかし、そのあとの持って行き方としては、「糖質中心だと血糖値の上下が激しいので、脳が栄養不足を感じ、飢餓に備えろスイッチが入ってしまう」。だから「タンパク質や脂質もある程度十分に取りましょう」、という結論なら、理論は首尾一貫していたはずだと思うのです。

番組の最初でわけのわからない実験を持ってきたものだから、「もっと糖質を」という話になってしまいましたが、本来なら「糖質の量と質と摂り方に気をつけましょう」という結論だったはずです。

うーん、NHKもいい加減な番組の作り方してるなぁ。

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近況

素早い返信ありがとうございます。

最初は一日に何回も測ったのですが、血糖値が上がってることが少ないので、あまり測らなくなってしまいました(笑
ただ、売店で買った弁当で一度だけ200を超えたので、こわくて売ってるお弁当を食べられなくなってしまいました。(お弁当って見た目以上に糖質多いんですね!)

私はもともとバランスのいい食事が好きなので、自分の好きなものを食べて、糖質控えめを意識しておけば問題ないみたいです。

この先忙しくなってまともな食事を作る余裕がなくなったとしたら、そのとき問題になってくるかもしれません。
春にしばらく休みがあるので、カステーラさんを見習って実験データを蓄積しようと思っています 笑

そぅですね
今の生活は、他の病気の予防にもなるので 全ての健康につながりますしね
カステーラさん 前から思ってた事がぁるのですが

間食自体本当ゎ、完璧にやめてしまぅのが一番ぃいのかもしれませんが

カステーラさんゎ、実験されてる時やもし間食される時なんか どれぐらいの日にちの間隔?をあけてされてるんでしょうか

管理人のみのコメントをくれた方へ

テレビの時代は確実に終わったといっていいでしょうね。
視聴率という化け物を追い求めて、結局、視聴率に飲み込まれるという悲しい運命をたどってしまいましたね。
昔は少し位の嘘や出鱈目があっても、なんとか人を騙せたけど、
今はネットという反論の場があるので、そうもいかなくなってしまいました。
完全デジタル化になったら、テレビの数も激減するでしょうね。

とるりさん

そうですか、それはよかったです。

耐糖能に余裕が出たら、食べたいものをバランスよく食べるのが一番です。
まあ、もちろん、監視の目を怠らないことは大切ですが。
また時々、経過をご連絡ください。

☆さん

私の場合、あまり間食を控えようという意識はありません。
実験のような高炭水化物食も普通に食べています。

ただ、体重も、食後血糖値も、ヘモグロビンA1cも安定してるので、
今のペースでいいのかなと思っています。

体重が増えるならカロリーオーバーだし、血糖値が上がるなら糖質オーバー、という意識を持ちながら、長いスパンで食生活を考えればいいのではないでしょうか?


そぅなんですか

って事は、ぁる程度は体重なんかの変動をみて HbA1cが安定するょうに考えて生活すれば 多少は大丈夫って事ですょねッッパン系が凄く好きなので それを楽しみに頑張ります☆

はい。
血糖値や体重と相談しながら、その人にあったカーボ量を調節するのがカーボカウントです。
やみくもに理想を追求する修行僧じゃないんだから。
この先まだまだ長いんだから、一生パンも食べれないなんて悲しいでしょ?

そぅですね

そぅいえば、以前年明けに糖負荷検査をもぅ一度先生にお願いしてみますってゅってて 中々行けなかったのですが今日の午後病院に行ってぉ願いすると…‥
前回の検査結果を見直した先生に もぅする必要はありませんと言われましたっ

ぁと、前のフラッとしてた件ですが どぅも血圧のせいだったみたぃです上も 余裕で100きっちゃってて 低血圧だったみたぃです体調管理って 本当難しいですネ

カステーラさん、
いつも本当に どんな事も親切に分かりやすく教えてくださりありがとうござぃますッッ(о>ω<о)

☆さん

ブドウ糖負荷試験は、糖尿病が疑われる人の診断確定のために行われるもので、糖尿病の疑いが全くない人や、糖尿病であることが確実な人にはやってはいけないことになっています。

低血糖症による精神疾患が疑われる場合、やはりブドウ糖負荷試験を行う精神科のお医者さんもいますが、この場合は保険が効きません。

だから、☆さんの主治医が「必要なし」とした判断も、まあ、正しいんだと思いますよ。

私みたいに、ブドウ糖を買ってきて、自分でやっちゃうって方法もあるけど、良い子にはお勧めできません。(笑)

まあ、普通の定食類はたいてい糖質75g~なので、それを食べて、食後1時間と2時間を測ってみるといいかもしれません。2時間で140mg/dlを超えていなければ、問題なしです。

最近は忙しくてテレビも見ていなかったらば、ガッテンでそんなことをしていたんですね。
実際の中味はローカーボダイエットで、でも表面上はハイカーボ食を名乗ってるなんて、糖尿病協会の目をかいくぐってなにかしようという作戦なんでしょうか。それとも何も考えてないだけ?(笑)

糖質制限コムのふすまパンでパン粉を作って低糖質トンカツをつくりました。揚げずにオーブンで焼いてつくったんですが普通のトンカツと同じ味、食感に仕上がりました(^^)v 主人の糖尿人化が発覚してから1年3ヶ月、我が家の低糖質メニューのバリエーションもずいぶん増えましたよ。ゆるく長く楽しんで、これからも続けたいですね。

GUMIさん

「ためしてガッテン」は協会の目をかいくぐろうなんて高度な判断じゃなくて、真実を知らない素人が作ったずさんな番組ってことだと思いますよ。一番悪いのは、従来の考えを改めようとしない各種学会のおっさんたちですけどね。

ふすまパンのトンカツかぁ、いいなぁ。僕も家でカレーを食べるときは、ご飯を少しにしてカツカレーで食べるんだけど、衣もけっこうカーボ多いんですよね。v-388

訂正

とるりさんとGUMIさんのお名前が間違ってました。
ある人に指摘されて初めて分かりました。
謹んで訂正させていただきました。v-436

いやはやお恥ずかしい。v-356v-356

あの番組はただ単に炭水化物を取るなら野菜などの繊維を一緒に摂って血糖値の上昇と下降を緩やかにしようと言ってるだけ。別に間違ったことは言ってないです。

普通の人と糖尿病の方のカロリーコントロールを一緒にするべきじゃないと思う。

名無しさん

確かにあの番組では、効果的に痩せるためには炭水化物の吸収を抑え、血糖値の上昇を緩やかにする必要があると言っていますし、最後に紹介された食事法も、むしろローカーボと言っていい内容ですので、その意味においては何も間違ったことは言っていません。

しかし、番組の最初で糖質はたっぷり取らなくてはいけないと言い、理想の糖質バランスは6割だと明言しています。その主張と実際の内容とがまったく食い違っているというのです。

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ヒミツのキャットちゃん(笑)

ご指摘ありがとうございました。
×g→○kcalはご指摘の通りです。謹んで訂正させていただきました。
ただ、総カロリーについては糖質とタンパク質は1gあたり4kcal、脂質が1gあたり9kcalなので、計算は合ってると思うのですが。

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プロフィール

カステーラ

Author:カステーラ
東京都在住、61歳。
2007年2月、糖尿病発症。
現在、服薬なしでカーボカウンティングという食事療法を実践中。
「カーボカウントってなに?」という方は、まずこちらから。

ヘモグロビンA1c(体重・BMI)推移
2007年2月:9.3%(64kg・22.9)
2007年3月:7.5%(62kg・22.2)
2007年4月:6.0%(60kg・21.5)
2007年5月:5.3%(58kg・20.8)
2007年6月:4.8%(57kg・20.4)
2007年7月:5.1%(57kg・20.4)
2007年8月:4.8%(57kg・20.4)
2007年9月:5.0%(58kg・20.8)
2007年10月:5.0%(57kg・20.4)
2008年1月:5.3%(56kg・20.1)
2008年5月:5.2%(56kg・20.1)
2008年7月:5.3%(55kg・19.7)
2008年10月:5.2%(58kg・20.8)
2009年1月:5.2%(58kg・20.8)
2010年7月:5.4%(58kg・20.8)





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