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カーボカウントな日々

血糖値を上げるのは炭水化物(カーボ)です。炭水化物さえ摂らなければ血糖値はほとんど上がりません。 今、世界の糖尿病治療は、食事の炭水化物をコントロールするカーボカウンティングが主流となっています。

体重とHba1c

2015 - 10/14 [Wed] - 00:18

私が糖尿病を発症した時の体重は64kgでした。BMI値は22.9ですから決して肥満というわけではありません。しかし、20歳の頃は50kgそこそこしかなかったことを考えれば、その差14kgという大幅な体重増です。

人の脂肪細胞の数は思春期の頃に決まってしまい、それ以降、ほとんど増減はないと言われています。つまり、20歳過ぎての体重増というのは一つ一つの脂肪細胞が肥大化することで実現するのです。当然、脂肪細胞のキャパシティには限界がありますから、その限界を超えたとき、脂肪細胞は糖の取り込みを渋ります。これがいわゆるインスリン抵抗性です。

私の場合、体重とHbA1cとの間にはかなり密接な関係があります。

体重が60kgを超えると耐糖能は一気に落ち、HbA1cの上昇が始まります。今回、HbA1c5.9%を記録した時の体重はまさに60kgでした。

体重が55kgにまで落ちると、耐糖能は著しく改善します。この体重である程度、糖質を制限すればHbA1cは4%台をキープできると思います。今回、再び糖質制限を始めたら体重は一気に55kgまで落ちましたが、そうなるとラーメンを食べても食後のピークが130mg/dlぐらいだったりします。もうまったく普通のおじさんです。

しかし、体重が55kgではあまりに貧相でやつれていて、鏡を見るのも苦痛です。見た目的には62kg、できれば65kgくらいの体重でありたいのです。

もっと体重を増やしたい。でも長生きもしたい。体重と耐糖能の命がけの綱引きに決着をつける方法として、思いつくものがひとつあります。

それはインスリン抵抗性改善薬である『アクトス』の服用です。

思春期以降ほとんど増えないとされている脂肪細胞の数を、細胞分裂によって増やしてくれるのがこのアクトスという薬。脂肪細胞が増えれば糖の受け入れ先も増えるわけで、インスリン抵抗性の閾値も上がるはずです。

問題はアクトスをどうやって手に入れるかです。かかりつけの医者に事情を話しても、簡単に処方してくれるとは思いません。

そうなると海外からの個人輸入に頼るしかないのですが、ネットでちょっと調べたら1錠あたり660円。日本の薬価が1錠137円の3割負担ですから15倍以上の値段になってしまいます。ジェネリックだとその約半値ですが、それでもバカみたいな値段です。

そもそもアクトスが脂肪細胞を分裂させる薬だとしたら、どのくらいの期間服用すれば細胞分裂による効果が表れるのか? また、ある程度脂肪細胞の数が増えたら、そこで服用をやめてもインスリン抵抗性の閾値は上がったままなのか? など、素人には解らないことだらけです。

もっと痩せたいと言う糖尿病患者にはたくさんの方法論や解決策が用意されているのに、もっと太りたいという糖尿病患者にはまったく手が差し伸べられていない、というのが現状のようです。BMI値25くらいが一番長生きというデータもあるというのに。

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血糖測定器の誤差【追記あり】

2015 - 10/17 [Sat] - 12:01

これまで3種類の血糖測定器を使って来ました。

最初はニプロのFreeStyle Freedom。ごく少量の血液で測れること、測定時間が短いことなど、当時としてはかなりの優れものだったのですが、病院での測定結果と比べると、だいたいいつも10mg/dlほど高く出ます。そのことを主治医に話すと、FreeStyleはそんなもんだとのことでした。

FreeStyleには何の不満もなかったのですが、その後、海外でのチップの安さにひかれてAccu-Chek Avivaに乗り換えました。
このふたつ、表示される数値に感覚的な違いはありませんでした。時々、同じ血液で比べてみましたがほぼ同じ結果が表示されます。
hikaku1.jpg

ということは、Accu-Chekの測定値も病院のものより10mg/dlほど高いものだと思っていました。



そんな時、あるサイトで気になる記事を目にしました。静脈血は指先の毛細血管血より平均10ml/dlほど低いので、測定器によっては静脈値に合わせるための補正をかけているというのです。

Accu-Chekはどうなのか気になってメーカーに電話で問い合わせたところ、そういった補正はしていないということでした。あくまでもその血液の血糖値を表示するということです。ということであれば、静脈血で測る病院の血糖値より高いのも当然です。



2代目のAccu-Chek Avivaはけっこう気に入っていたのですが、チップのさらなる安さにひかれて、最近、新たに入手したのがニプロのTrueResultです。

ところが、このTrueResult。感覚的には今までのAccu-Chekよりだいぶ低く出ます。起床時は100dm/dl前後、夕食前は70mg/dl台と、これまでに比べて平均10mg/dlは低い感じです。ためしに、Accu-Chekのチップも入手して比較してみましたしたが、だいたい10dg/dlから、多いときは20mg/dlの違いがあります。常にTrueResultの方が低いのです。

もしかしたら、この機種は静脈血と合わせるための補正がかけられているのかもしれませんが、日本には流通していないものなので、メーカーに確認できません。



折りしも昨日、病院で血液検査をしてもらいました。

採血の直後に待合室で測った血糖値がこれ。
hikaku3

さて、実際の血糖値はどうなっているのか、お楽しみは火曜日です。



【追記】

報告が遅くなって申し訳ございません。

病院で採血した静脈血の血糖値は91mg/dlでした。

血糖値

Accu-Chek Avivaより3ポイント低く、TrueResultより7ポイント高い結果となりました。

Accu-Chek Avivaの方がより検査機関のデータに近いという結果になりましたが、このときは食後3時間で、血糖値は下降傾向にありました。静脈血は指先の血の20分遅れで血糖値が推移するということを考えると、20分後の静脈血による血糖値は両測定器の中間ぐらいにあったのかなと思います。

まあ、どっちにしてもTrueResultの測定値は実際よりも低めと思っていた方がいいようです。


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プロフィール

カステーラ

Author:カステーラ
東京都在住、61歳。
2007年2月、糖尿病発症。
現在、服薬なしでカーボカウンティングという食事療法を実践中。
「カーボカウントってなに?」という方は、まずこちらから。

ヘモグロビンA1c(体重・BMI)推移
2007年2月:9.3%(64kg・22.9)
2007年3月:7.5%(62kg・22.2)
2007年4月:6.0%(60kg・21.5)
2007年5月:5.3%(58kg・20.8)
2007年6月:4.8%(57kg・20.4)
2007年7月:5.1%(57kg・20.4)
2007年8月:4.8%(57kg・20.4)
2007年9月:5.0%(58kg・20.8)
2007年10月:5.0%(57kg・20.4)
2008年1月:5.3%(56kg・20.1)
2008年5月:5.2%(56kg・20.1)
2008年7月:5.3%(55kg・19.7)
2008年10月:5.2%(58kg・20.8)
2009年1月:5.2%(58kg・20.8)
2010年7月:5.4%(58kg・20.8)





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