自宅で血液検査
今年に入ってから月に一度の専門医への通院もやめて、近所のかかりつけ医で定期的に血液検査だけしていたのですが、その医者からも次の来院は3カ月後でいいと言われてしまいました。
ここまで血糖値が安定してしまうと、ヘモグロビンA1cの測定は病状の把握というよりは、個人的な興味の対象でしかなく、そんなものに毎月毎月、医療保険を使うのは申しわけないような気がしてしまうのも確かです。
ということで、ブログのネタも兼ねて、前から気になっていた自宅でできる検査キットにトライしてみることにしました。
ネットでググるとけっこういろんな製品がヒットします。検査項目もいろ揃っていましたが、私の知りたいのはヘメグロビンA1cだけなので、それに特化したものに申し込みました。
料金は消費税込みで3,675円。近所のかかりつけ医で調べれば、コレステロールやら肝機能やら27項目の血液検査、尿検査をやって3160円。まあ、かなり割高ではあるけど、きっと何らかの事情で病院にいけない人ってのもけっこういるんでしょうね。
申込みはもちろんネットで行い、支払いもクレジットカードで完了。申し込んだ翌日には測定キットが届きました。
キットの中身はこんな感じ。
上にあるのが絆創膏と消毒綿。右下が指に針をさすための穿刺器。
その左の濾紙に血液を染み込ませるようになっています。
まずは採血。キットに付いてきた穿刺器を使っても良かったんだけど、おもちゃみたいな作りがイマイチ信用できず、いつも使っている血糖測定用の穿刺器を使いました。
血糖測定よりははるかに大量の血液がいるので、深さを最大にして針を刺しましたが、痛みはいつもと変わらず。とにかく、指から血を絞れるだけ絞ります。
とりあえず、この位の血液量を10回以上絞りださないと、濾紙の○印をすべて埋めることはできませんでした。
途中、血液の出が悪くなってきたので、もう一度針を刺してなんとか作業も完了。
出来上がった血染めの濾紙、我ながらいい出来栄えです。
あとは問診表に必要事項を書き込み、
封筒に入れてポストに投函するだけ。
結果はネットにアップロードされるというので、翌日にでも見れるのかとおもったら、なんと10日~14日後とのこと。このオンライン時代に14日って、船便で中国あたりの検査機関へでも持って行こうっていうのでしょうか?
ここ2か月ほど、体重増量作戦でかなり大量のカーボを摂っていたので、どんな数字が出てくるか、かなり楽しみではあります。
【追記】
本当に14日後、ネットに結果がアップされました。ヘモグロビンA1cは5.6%でした。直近の病院での測定では、5.3%だったので、若干高めの結果になったようです。以前、ほぼ同時期に、2つの病院で測ったことがありましたが、そのときは0.5%の差がありました。まあ、その程度の誤差は仕方ないのかもしれません。
果糖シャーベット
テンプレートを変えてみました。カーボカウンターには嫌がらせのようなデザインですね。(汗)
先日いただいたコメントで、血糖値が上がらないシャーベットがあることを知りました。教えていただいたURLからいろいろ調べてみたら、お店の場所は事務所からたった一駅のところ。配送もしてくれるようですが、せっかくなので仕事帰りに寄ってみました。
そこは、ミルクポットという名の小さなアイスクリームショップ。血糖値が上がらないというヘルシーアイスとシャーベット、それに普通のオリジナルアイスが全部で20種類ぐらい、店先の冷凍ケースに並んでいました。
血糖値が上がらないのは甘味料に果糖を使っているから。確かに果糖のGI値は約20で、ブドウ糖の100に比べると極端に低いけど、果たして血糖への影響はどうなのでしょう。とりあえず、ヘルシーアイスとシャーベットの組み合わせ3種類と、血糖比較のためのオリジナルアイス1種類を購入しました。
血糖値の測定実験は夕食後2時間、血糖値が108になったところで開始。
食べたのはミルクアイスとカシスシャーベットの組み合わせで、あわせて80g。カロリーは90kcal。カーボ量は不明ですが、せいぜい20gってとこでしょうか。
で、これが血糖値の推移。
同じ20gのカーボをクッキーやせんべいで摂ったら、ぜったいにこんな血糖値では収まらないので、さすが果糖の底力を見せてもらったって感じです。
ただし、血糖値は上がらないといっても、果糖が糖尿病患者にとって理想の甘味料と言うわけではありません。
ブドウ糖はある程度、血液と一緒に全身をめぐり、エネルギーとして使われなかった分が中性脂肪になるのですが、果糖はいきなり肝臓で中性脂肪に変わるため、即肥満につながるのです。
とは言っても、すべては消費カロリーと摂取カロリーのバランスの中でのお話。どうせカロリーを摂るなら少しでも血糖値を上げないものをというのがカーボカウントの考え方なので、果糖はある意味、甘い脂肪分と思えばいいんじゃないでしょうか。
お店のお姉さんに「果糖ってどこに売ってるの?」と訊いたら、「うちにもありますよ」とのこと。1Kgで1000円はエリスリムやラカントよりはるかに安いので、ついでに一袋買ってみました。
家に帰って一つまみ舐めてみると、パルスイートやエリスリムとは違う、心のひだに染み入るようなナチュラルな甘みです。これからは、コーヒーとかには果糖かな。まあ、エリスリムと上手く使い分けていこうと思います。
A1c5%台の食後高血糖
杉本先生のブログを見ていたら面白い記事がありました。ある糖尿病の権威が「ヘモグロビンA1c5%前後の人が日常生活で200を超えるような高血糖になることはありえない」と主張したというのです。
私の直近のヘモグロビンA1cは5.3%ですが、1度の食事で炭水化物を80g摂ったら、血糖値は間違いなく200を超えます。1日1600kcalの患者が食品交換表に従った場合、1食あたりの炭水化物量はちょうど80gですから、普通の人にとってこれは日常そのものの量です。
その糖尿病の権威がこのブログを読んでいるとは思えませんが、もしかしたら同様の誤解をしている医療関係者がたまたまこれを見るかも知れないと思い、危険を承知で実験してみました。
カーボ80gの食事として選んだのは炭水化物食の王様、ラーメンライス。カップヌードル1食(カーボ45g)と白米100g(カーボ37g)あわせてカーボ約80gです。ちなみに総カロリーは532kcal。炭水化物62%、脂質28%、たんぱく質10%の割合です。
しかし、食品交換表に従うと、毎回これだけ大量のカーボを取らなくてはいけないということに、改めて驚きです。
で、これが血糖値の推移です。
食後1時間で見事に200超え。1時間半経っても200のレベルは維持されていました。ところが2時間で突然110に。このあと一気に低血糖がやってくるかなと思ったのですが、自覚症状は現れませんでした。本当は3時間値も測ってみたかったのですが、外出により断念。
ついでに、食後2時間の時点で尿糖も調べてみましたが、これもばっちり陽性反応が出ました。(本来は30秒後の色を判定するのですが、写真を撮ったときは1分以上経過していたので色はかなり濃くなっています)
杉本先生のお考えは、「A1c5%前後の痩せ型糖尿病患者は、食後高血糖にそれほど神経質になる必要はない」ということのようです。「だから極端な糖質制限をしてまで食後血糖値を抑えることはない」と。
しかし、血糖値が急激に上がったときのモヤモヤ感と、それが急激に下がったあとにやってくる倦怠感は、絶対に体に良くないなって感じがするわけで、それを毎日3回繰り返そうという気にはとてもなれません。
さらに、この1日3回の高血糖が少しずつ膵臓を弱らせ、A1cを6%、7%と押し上げていくことは明らかです。私にとっては、まさにいつか来た道です。
「あなたの糖尿病はあなたのもの」 は杉本先生の弁ですが、だとしたら私はA1c5%台のうちに運動と食事で食後高血糖の芽をこまめに摘んでいこうと思います。それが投薬以外に残された唯一の選択肢なわけですから。
ローファットかローカーボか
低炭水化物食、地中海食、低脂肪食のダイエット効果に関するイスラエルの研究結果を、最近いろんなところで目にします。日本語の記事では「3種類とも大きな違いはない」、「これからはローカーボもOK!」みたいな論調が多かったけど、オリジナルの記事に目を通してみたところ、糖尿病患者にとっては見逃せない結果もいろいろあったのでここに取り上げてみました。
イスラエルのベングリオン大学とアメリカのハーバード大学が共同して行ったこの研究、2年という長い歳月に渡って経過を観察した点と、職場ぐるみでしかも社員食堂と連動することで84%という高い継続率を維持できたことがデータの信頼性を高めています。
実験の詳細は以下の通りです。
【実験方法】
実験期間は2005年の7月から2007年の7月までの2年間。
場所はイスラエルのディモーナにある、某リサーチセンターの職場。
実験の対象となったのはBMI27以上の肥満があるか、BMIに関係なく糖尿病あるいは冠状動脈疾患がある322人(平均年齢:52歳、平均BMI:31、男性比率:86%)。
被験者は「カロリー制限のある低脂肪食」、「カロリー制限のある地中海食」、「カロリー制限のない低炭水化物食」の3種類の食事法にランダムに割り振られました。
●低脂肪食
アメリカ心臓病協会のガイドラインに基づいたカロリー制限のある低脂肪食。
摂取カロリーは女性で1500kcal、男性で1800kcal。カロリーの30%を脂肪から摂り、飽和脂肪酸の割合は10%、1日のコレステロール摂取は300mg。
脂質の摂取を制限するために脂肪分の少ない穀物や野菜、果物、豆を豊富に摂るよう指示されます。
(※低脂肪とは言いながら脂質30%は日本の糖尿病食より高脂肪・低炭水化物となっています)
●地中海食
適度な脂肪を摂取し、カロリー制限も行う。食材は野菜が豊富で赤身の肉は少ない。ビーフやラムの替わりにチキンや魚を用いる。女性には1500kcla、男性には1800kcalのカロリー制限を行う。脂質の割合は35%を超えない。主要な脂肪源は1日30~45gのオリーブオイルと一握りのナッツ。ウィレット&スクレットの提言に基づく食事法。
●低炭水化物食
炭水化物の摂取を抑えるだけで、カロリー制限はない。導入期となる最初の2ヶ月は1日20gの炭水化物を摂取。その後、減量を維持しながら徐々に最大1日120gまで炭水化物を増やす。カロリー、脂肪、たんぱく質の制限はないが、できるだけ植物由来の脂肪やたんぱく質を摂るようにし、トランス脂肪酸は避ける。アトキンスダイエットを基にした食事法。
【実験結果】
●全体の体重変化
低脂肪食:-2.9kg
地中海食:-4.4kg
低炭水化物食:-4.7kg
減量効果の最も高かったのが低炭水化物食。どうやら、脂肪を制限するより炭水化物を制限する方が痩せやすいようです。地中海式にはリバウンドがほとんどありません。
●女性の体重変化
低脂肪食:-0.1kg
地中海食:-6.2kg
低炭水化物食:-2.4kg
興味深いのは女性の減量結果。低脂肪でも低炭水化物でもない、地中海食がダントツに減量効果がありました。
●HDLコレステロール
低脂肪食:+6.3
地中海食:+6.4
低炭水化物食:+8.4
HDLコレステロールはどの方式も増えていますが、低炭水化物の増え方が一番多いです。
●中性脂肪
低脂肪食:-2.8
地中海食:-21.8
低炭水化物食:-23.7
減量効果もあってか、すべての食事法で中性脂肪は下がっていますが、地中海食と低炭水化物食でその効果が低脂肪食のそれを大きく上回っています。
●LDLコレステロール
低脂肪食:-0.05
地中海食:-5.6
低炭水化物食:-3.0
最初の6ヶ月で低炭水化物食のLDLコレステロールが増えていますが、これは導入機の超低炭水化物によるものでしょう。2年後のデータは低脂肪食を下回っています。
●総コレステロール/HDLコレステロール比
低脂肪食:-0.6
地中海食:-0.9
低炭水化物食:-1.1
実はこの数値がコレステロール管理では一番大事。低炭水化物食が一番いい結果になっています。
●アディポネクチン
低脂肪食:+0.8
地中海食:+0.8
低炭水化物食:+1.3
脂肪細胞から分泌される物質で、インスリン感受性を高めるなど、メタボリックシンドロームの抑止効果があるといわれています。これも低炭水化物食で最も増えています。
●空腹時血糖値(糖尿病患者)
低脂肪食:+12.1
地中海食:-32.8
低炭水化物食:+1.2
糖尿病患者で見る限り、低脂肪食で12mg/dl上がり、地中海食で32mg/dl下がっています。低炭水化物食は1年目まで順調に下がったものの2年目で2年目でなぜか上昇しています。
●空腹時インスリン(糖尿病患者)
低脂肪食:-1.5
地中海食:-4.0
低炭水化物食:-2.2
地中海食が空腹時のインスリン分泌を最も減らしました。インスリンの分泌が悪くなったというより、分泌の必要がなくなったということでしょう。いわば高インスリン血症の改善。
●HOMA-IR(糖尿病患者)
低脂肪食:-0.3
地中海食:-2.3
低炭水化物食:-1.0
インスリン抵抗性を示す数値。これは地中海食が最も好結果。
●ヘモグロビンA1c(糖尿病患者)
低脂肪食:-0.4
地中海食:-0.5
低炭水化物食:-0.9
空腹血糖値を最も下げたのは地中海式でしたが、ヘモグロビンA1cを最も下げたのは低炭水化物食。やはり食後の高血糖が抑えられるからでしょうか。
●肝臓ALT(GPT)
低脂肪食:(有意な変化なし)
地中海食:-3.4
低炭水化物食:-2.6
この数値が高いと脂肪肝ということになります。糖尿病患者はインスリンの効きが悪く、ブドウ糖の多くを肝臓で処理するため、肝臓に中性脂肪がたまりやすいのですが、これも地中海食、低炭水化物食で改善しています。
ローファットかローカーボかという比較でいえば、糖尿病患者が気になるほとんどすべての面でローカーボ(低炭水化物食)に軍配が上がっています。「脂肪を減らすカロリー制限食」にほとんど何の優位性もないことがこれでますますはっきりしましたね。
あと、ローカーボは無理という人でも、地中海食がかなり有効なことがこの研究からわかります。地中海食の定義は難しいのですが、今回の実験方法やアメリカ糖尿病協会のガイドラインなどを総合すると、
・炭水化物と一価不飽和脂肪酸(オリーブ油、キャノーラ油、ナッツ等)でカロリーの60~70%を摂る。
・炭水化物は全粒穀物、果物、野菜、豆、低脂肪乳などから摂る。
・ビーフやラムなどの赤味の肉ではなく、チキンや魚介類などを多く摂る。
というもの。
この原則に従うなら、なにもイタリアや南仏料理じゃなくても、和風の味付けで構わないわけですよね。「地中海式和食レシピ」、誰か考えてみませんか?
Weight Loss with a Low-Carbohydrate, Mediterranean, or Low-Fat Diet
炭水化物の質
杉本先生のブログに面白い提案がありました。同じ45gの炭水化物をご飯やパンで摂った場合と、牛乳や果物で摂った場合では、血糖値の上がり方にどの程度の違いが出るか調べてみようというものです。
50gの炭水化物を含むある食べ物が、どのくらい血糖値を上げるかを指標にしたものがグリセミックインデックス(GI)で、たとえばパンは95、米飯は70、牛乳は34、梨は32となっています。
ですから、パンを100g食べたときと、牛乳を1000cc飲んだとき、どちらも摂取カーボ量は50gとなりますが、血糖値の上がり方はパンの方が3倍近く高いということになります。
ただしこれは、インスリンが素早くたっぷり出て、血中グルコースをさっさと片付けてくれる健常者の話。インスリンの出が遅いわ少ないわの糖尿病患者はどうなんだろうというのが今回の実験です。
実験はいずれも朝の最初の食事で行いました。私の場合、この時間帯がもろもろの影響を一番受けにくいからです。
最初の日は牛乳300ccと梨250g。併せてカーボ量45gで実験。(炭水化物:45g、脂質:15g、たんぱく質10g)
血糖値の推移はこんな感じになりました。
2日目は食パン90g。これもカーボ量45gです。前日の食事と脂質量を揃えるため、マーガリンで調整しました。それだけじゃ喉を通らないのでブラックコーヒーもプラス。(炭水化物:45g、脂質:15g、たんぱく質:8.5g)
で、血糖値はこんな感じ。
この2つの血糖値推移をグラフにしたのがこれ。
このグラフが描く上昇分の面積を比較したものがグリセミックインデックス(GI)です。本当なら積分的に図形を縦に分断して、三角形と台形の面積を足せばいいのでしょうが、今後のデータとの比較分析がしやすいように、図形をほぼ三角形とみなし、血糖値が元に戻るまでの時間を底辺、血糖値の上昇分を高さとして、底辺(時間)×高さ(血糖値)÷2で面積を出してみます。
牛乳と梨 : 90分(底辺)×44mg/dl(高さ)÷2=1980
マーガリントースト : 180分×86mg/dl(高さ)÷2=7740
1980÷7740≒0.26
ということで、マーガリントーストを100とした時の牛乳+梨のGI値は26ということになります。同じ炭水化物でも乳糖や果糖は血糖値が上がりにくいというのは、私の体にも当てはまるようです。
糖質制限食を提唱する江部先生は、糖尿病患者はGI値が低くても糖質の分だけ血糖値はしっかり上がると言いますし、アメリカ糖尿病協会のガイドラインでも、炭水化物の質やGI値は考慮せずに、炭水化物量だけでカーボ量をカウントするとしています。
しかし、少なくとも私の場合に限って言えば、GI値はかなり考慮に値すると言えそうです。
●杉本先生の書かれた本です
測って、測って、測りまくる
「毒を食らわば皿まで」ってことで、カーボをガンガン摂っては血糖値を測りまくっています。
今回はお粥に挑戦。ご飯を120g使って、カーボ量はピッタリ45gです。塩味だけじゃ味気ないので、梅干をのせてみました。
血糖値の推移はこんな感じ。
梅干のクエン酸がカーボの吸収を遅延させるかなと思ったけど、そんな気配もなく、30分でいきなりピークです。昨日のトーストより立ち上がりは早いけど、ピークが低く、下がるのも早いといった動きです。
カーボ中心の食事はやはりすぐに腹が減ります。4時間半後、今度は生協の冷凍スパゲッティ(ペペロンチーニ)です。これも偶然、カーボ量45g。
血糖値の推移がこれ。実験としては実に情けない結果です。まるで10代のアスリート並みの耐糖能を発揮してしまいました。
ここまで血糖値が上がらないのは、明らかにお粥が呼び水になっているからです。4時間半経ってるので呼び水というよりは、膵臓のインスリン生産ラインがまだストップしていなかったといったほうがいいかもしれません。だから突然の大量受注にも、まるで先進のハイテク工場並みの素早さで出荷できたと。
前回のトースト、牛乳&梨も含めて、血糖値の推移をグラフにして見ました。
本当はもっといろいろやりたいところだけど、センサー代もバカにならないので、この実験も一旦小休止。
糖尿病患者への長い旅
糖尿病の発症と進行のメカニズムを私なりに考えてみました。あくまで自分自身のこれまでを振り返った「私なり」の考えなので、医学的な反論はあろうかと思います。(併記したヘモ値も勝手な推測です)
①生まれつきの要素に老化が重なったりすると、インスリンの出が少しずつおかしくなってきます。ブドウ糖が体に吸収されるタイミングよりちょっと遅れて、結果的には出すぎてしまうというやっかいな分泌パターンを繰り返します。いわゆるインスリンの遅延過剰分泌の始まりです。
ヘモグロビンA1c:4.8%
②遅れて大量に出されたインスリンは血糖値を下げすぎてしまうため、異様な空腹感に襲われます。食後わずか2時間とか3時間しか経ってないのに、甘いものというか炭水化物がが欲しくてたまらなくなるのです。ここで我慢できずにお菓子などを口にすると、再びインスリンの遅延過大分泌、低血糖が起こり、また甘いものが欲しいと言う悪循環に陥ります。これがいわゆる糖尿病による異常な食欲の始まりです。
ヘモグロビンA1c:5.0%
③炭水化物をを摂る、インスリンが出すぎる、炭水化物を摂る、インスリンが出過ぎるということを繰り返していくうちに、お腹の周りにはたちまち脂肪が蓄えられていきます。いわゆる内臓脂肪型肥満の始まりです。
ヘモグロビンA1c:5.2%
④インスリンの分泌異常に起因する内臓脂肪の蓄積は、とどまるところを知りません。脂肪細胞の数は思春期を過ぎると基本的には増えないので、細胞ひとつひとつが大きくなることで対応するしかないのですが、それにも限界があります。そうなると脂肪細胞はブドウ糖を受け渡そうとするインスリンの呼びかけを無視し始めます。いわゆるインスリン抵抗性の始まりです。
ヘモグロビンA1c:5.5%
⑤脂肪細胞の抵抗にあったベータ細胞は、インスリンの分泌量を大幅に増やすことで対抗し、なんとか体の中に有り余る糖を処理しようとします。いわゆる高インスリン血症の始まりです。
ヘモグロビンA1c:5.5%
⑥血液中を大量に流れるインスリンは、ブドウ糖を無理やり脂肪細胞に押し込もうとするほか、高血圧や動脈硬化を引き起こし体をボロボロにしていきます。これに危機感を感じた体は、ベータ細胞を危険な存在として抹殺を図ろうとします。いわゆるベータ細胞のアポトーシス(自然死)の始まりです。
ヘモグロビンA1c:5.8%
⑦アポトーシスのスイッチが入り、やがてベータ細胞の数が半分以下にまで死滅したとき、インスリンは十分な量を確保することができず、血糖はコントロール不能となります。これがいわゆる糖尿病の発症です。
ヘモグロビンA1c:6.5%以上
この7段階を経るまでに、通常10年~20年がかかるといわれています。糖尿病患者の思いとしては、この7段階・12年間の間に何か食い止める手段はなかったのかということです。
まず、最初のインスリンの出が悪くなるのは仕方ないことです。体質だったり老化だったりするのですから。しかし、炭水化物を摂り過ぎないようにさえすれば、インスリンの過大分泌は抑えられます。ここにひとつ糖尿病を食い止めるチャンスはありました。
それ以降の内臓脂肪型肥満とそれに伴うインスリン抵抗性が始まってしまうと、炭水化物への欲求はますます強まります。しかし、そこで意思を強くして、炭水化物の摂取をコントロールすれば、ベータ細胞のアポトーシスという致命的なダメージは食い止めることができたのではないかと思っています。
メタボ検診が始まり、ヘモグロビンA1cが5.2%から注意が促がされるようになりました。このとき、指導対象となった人にぜひ伝えて欲しいのは「あたなはインスリンの分泌異常から、普通の人にはない異常な食欲が起こっている可能性がある」ということです。「その異常な食欲を抑えこむためにも、炭水化物の量には注意した方がいい」という事です。
まあ、糖尿病患者にさえ「炭水化物に注意しろ」とは言わない国ですから、それは無理なんでしょうけど。
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