カーボカウントな日々

血糖値を上げるのは炭水化物(カーボ)です。炭水化物さえ摂らなければ血糖値はほとんど上がりません。 今、世界の糖尿病治療は、食事の炭水化物をコントロールするカーボカウンティングが主流となっています。

炭水化物と糖尿病発症リスク

2007 - 12/08 [Sat] - 11:44

糖尿病をすでに発症してしまった患者が、炭水化物を制限することで血糖値をコントロールできるというのは、紛れもない事実です。私自身を含めて、多くのカーボカウンターが、その方法でどんどん血糖値を下げているのですから。

しかし、まだ糖尿病を発症していない人が、大量の炭水化物を摂取することで糖尿病になってしまうのか。あるいは、糖尿病を発症しやすい人でも、炭水化物の摂取を控えれば糖尿病にならずにすむのか。それは私にはわかりません。糖尿病を発症してしまった今となっては、もう実験しようがないのですから。

アメリカ糖尿病協会(ADA)のサイトを見ていたら、炭水化物の摂取量と糖尿病発症リスクを関連付ける研究結果が2つ発表されいました。

話を分かりやすくするために、後半の実験結果についてだけ翻訳しました。

High Glycemic Index Diet May Boost Diabetes Risk


高GI食は糖尿病のリスクを高める

ナッシュビルにあるバンダービルト大学医療センターのランケル・ビルガス博士らのチームは、64,227人の中国人女性に対して平均5年間の追跡調査を行った。2000年から2004年まで、2年ごとに聞き取り調査を行い、食生活や運動習慣など、健康に関する情報を収集した。

調査期間中、1,608人が糖尿病を発症した。詳しい調査の結果、炭水化物の摂取が多いほど、糖尿病になりやすいことが解った。被験者は炭水化物の摂取量に応じて5つのグループに分けられたが、最も摂取の多いグループ(1日約337.6g)の発症リスクは、最も摂取の少ないグループ(1日約263.5g)より28%高かった。

GI値の高い食事や、パン、麺、ご飯などの主食を多くとる女性は、明らかに発症リスクが高かった。1日300g以上の米飯を食べる女性は、200g以下の女性と比べて、糖尿病の発症リスクが78%も高いことが明らかになった。

「世界の人口の多くが米などの炭水化物を主食としていることを考えれば、精製された炭水化物の摂取と糖尿病発症のリスクに関連性があるというデータは、人々の健康に大きな影響を与える」と研究チームは結論付けている。



やはり、炭水化物の摂りすぎは、糖尿病発症のリスクを高めるようです。言い換えれば、炭水化物を制限すれば、糖尿病発症も抑えられるということです。炭水化物と糖尿病との関係を、日本の医学会ももっと真剣にとらえて欲しいですね。

近況報告

2007 - 12/12 [Wed] - 00:08

しばらく英文サイトの翻訳が続いたので、今日は私自身の近況を報告しようと思います。

今年の2月に糖尿病が発覚して以来、ずっと1ヶ月に1度の割りで通院していましたが、この10月の診察を最後に定期的な通院はしないことにしました。これからは3ヶ月に1度くらい、血液検査だけしてもらおうと思っています。まあ、そのくらい血糖値は安定しているということです。

炭水化物の制限をしてして以来、ずっと110前後で推移してきた起床時の血糖値も、最近は100を切ることが多くなってきました。朝一番の血糖値が80台とか90台っていうのは、実に気分のいいものです。

食後1時間の血糖値も、最近は140を超えることはほとんどありません。1回の食事のカーボ量は大体50g前後。その程度の食事には余裕で対応できるだけの体になってきたようです。

運動は仕事帰りに一駅分歩くようにしているのと、たまのゴルフぐらい。あと、夕食後にスクワット30回、腕立て伏せ30回、上体起こし10回の筋トレセットを必ずやっています。

血糖値の測定回数も最近はめっきり少なくなって、1日平均2~3回です。測定器に表示される過去一週間の平均血糖値は、現在106になっています。空腹時よりは食後のピークに測るほうが多いので、本当の平均は100を切っているのではないかと思います。

今年の2月の時点では空腹時血糖値250、ヘモグロビンA1c9.2%だったことを考えると、夢のような回復です。たぶん今、ブドウ糖負荷試験をやったら境界型にもならないんじゃないかという気がします。

わずか10ヶ月でここまでの状態になれたのは、食事の炭水化物量をコントロールすることで、食後の血糖値を低く抑える努力をしてきたからだと信じています。言い換えれば、食品交換表によるカロリー制限ではここまでの回復は絶対なかっただろうと思います。

こんなに楽で、分かりやすくて、効果のある方法を、なぜ日本の糖尿病学会は認めようとしないのでしょうか。無知なのか、意地なのか、それとも利権がらみなのか、真実を知りたいです。

7ave.jpg

この一週間の平均血糖値です。そうそう、測定器が新しくなりました。その話はいずれまた。

血糖測定器比較

2007 - 12/17 [Mon] - 01:22

糖尿病を発症して、最初に買った血糖測定器がニプロの「フリー・スタイル」でした。とにかく計量コンパクトで、計測時間も早い。しかも採血量が少なくて済み、指先以外からの採血もOKというのが売りです。

最初の頃は穿刺の際の痛みが少ない腕から採血してみたりもしましたが、とにかく血の出が悪くて、力任せに絞り出したりするとすぐに青アザになります。ということで、スリースタイルではたいていいつも手の平から採血してました。指先よりも手の平の方が痛みはありません。

ところが、このフリー・スタイル、どうも血糖値が高く表示されるような気がしてきました。病院での同時測定ではたいてい10は高くなります。主治医に聞いたら、フリー・スタイルはやはり高く表示される傾向があるとか。

ということで、新たに買いなおしたのが「アキュチェック・アビバ」という機種。センサーの接点に金を使っているので正確性には定評があるということでした。

まったく同じ血液を使って、フリー・スタイルとアキュチェック・アビバの比較を何回かやってみました。やはり全体的にはフリー・スタイルのほうが高く出る傾向がありますが、場合によってはアキュチェック・アビバのほうが高いときもあり、必ずしも一定しないようです。たぶん、センサーチップ個々の感度のばらつきもあるでしょうし、このあたりが簡易測定器の限界なのでしょう。

センサーがいくぶん安いこともあって、今はもっぱらアキュチェック・アビバを使用しています。本体はフリースタイルより一回り大型ですが、このくらいのサイズのほうがむしろ扱いやすいような気がします。

また、メモリー機能はアキュチェック・アビバのほうがはるかに充実しているので、過去のデータを振り返るには便利です。

穿刺器もアキュチェック・アビバの物はリボルバーのように6連式になっているので、針をいちいち換える手間が省けるというメリットがあります。これもなかなか便利です。

わたしはたまたま、フリー・スタイルとアキュチェック・アビバを購入しましたが、ほかにもいろんな測定器が出回っています。比較的新しい機種の中からめぼしいものをピックアップし、特徴を比べてみました。

■アセシンア ブリオ 
初回セット:10,500円(センサー30枚付) センサー単価:96円
測定時間:10秒、採血量:3.0μL、記憶回数;10回、重量:64g
初期費用、ランニングコストとも最も安価。一回の採血量はフリースタイルの10倍必要。


■アキュチェック アビバ 
初回セット:16,222円(センサー25枚付) センサー単価:145円
測定時間:5秒、採血量:0.6μL、記憶回数;500回、重量:60g
センサー端子に金を使用。センサーも割安。過去500回分のデータを記憶し、PCとの連動も可。


■ニプロ フリースタイル 
初回セット:14,700円(センサー25枚付) センサー単価:164円
測定時間:5秒、採血量:0.3μL、記憶回数;250回、重量:40g
採血量は一回当たり0.3μLと最少。小型軽量が売りで、測定時間も5秒と短い。


■メディセーフ ミニ 
初回セット:16,065円(センサー25枚付) センサー単価:143円
測定時間:10秒、採血量:1.2μL、記憶回数;150回、重量:45g
採血量が1.2μLと比較的多めで、測定時間も10秒と長いが、センサーは比較的割安。


■プレシジョンエクシード 
初回セット:11,800円(センサー25枚付) センサー単価:164円
測定時間:5秒、採血量:0.6μL、記憶回数;450回、重量:42g
価格も含めてすべてにバランスがとれた製品。センサー代はどちらかというと割高。


■ワンタッチ ウルトラ 
初回セット:14,175円(センサー50枚付) センサー単価:168円
測定時間:5秒、採血量:1.0μL、記憶回数;150回、重量:42.5g
センサー代は最も割高で、採血量もやや多め。


(価格は比較のために楽天の中から最安値を選んだつもりですが、ネットの最安値というわけではありません)

血糖測定器比較~その2

2007 - 12/22 [Sat] - 23:25

久しぶりにまたフリースタイルとアビバの測定結果を比較してみました。

夕食に食べたのは生協のデミグラスソースハンバーグ(カーボ18g)、ライス(カーボ57g)、豆腐とワカメの味噌汁(カーボ5g)、ブロッコリーとトマト(カーボ5g)。カーボ量の総計は85g。普段はご飯は100gまでと決めているのですが、今回は高めの血糖値で両測定器の違いを見るために、150gに増量してみました。

食後1時間の値はフリースタイル140に対して、アビバが141。まったくといっていいほど違いはありません。もちろん、多めに絞り出したまったく同じ血液を使っています。

hikaku1.jpg


食後2時間の値はフリースタイル126に対して、アビバが123。これまたほぼ同じ値です。今回の結果に関してだけ言えば、どちらかの測定値が高く表示される、というようなことはないようです。

hikaku2.jpg


一般的に血糖値は動脈血のほうが静脈血より高いと言われています。あるデータによれば、空腹時では動脈血のほうが10mg/dlほど、また血糖上昇時では20mg/dlほど高くなるとのこと。指先の毛細血管は動脈の終わりであり、静脈の始まりなのでその半分くらいになるようです。

ですから、病院での数値と自己測定の数値は5~10mg/dlくらいの差があっても当然なのですが、メーカーによってはそのあたりの誤差を補正しているところもあると聞いたので、アビバの販売元であるロッシュに電話で問い合わせて見ました。

その結果、アビバに関しては静脈血との違いを補正したりはせず、あくまでも正しい血糖値を表示しているとこことでした。ただし、これは聞きそびれましたが、全血血糖値を血漿血糖値には補正しているはずです。

それにしても、カーボ85gで食後1時間が約140mg/dl、2時間が約120mg/dl、病院で測ればもうちょっと低いことを考えれば、けっこういい感じに回復してるのかなという気がします。

ローカロリー・ハイカーボ食

2007 - 12/28 [Fri] - 17:51

ちょっと前、NHKの「クローズアップ現代」で糖尿病の特集をやってました。コントロールが良くないまま放置し、ひどい合併症に苦しむ糖尿病患者の実態を扱ったものです。

その番組を見て思ったのは、間違った知識がいかに糖尿病患者を苦しめているかということです。

たとえば、医者から「甘いものは月に1度だけ」と指示されたある女性患者は、食事制限を頑張っているといいながら、具のほとんどない焼うどんのようなものを食べていました。本人は「これぞ理想の糖尿病食」ぐらいに思っているのでしょうが、私の経験でいえば、ショートケーキ1個より、焼うどん1皿の方がはるかに血糖値は上がります。実際カロリーガイドブックを見ても、焼うどんのカーボ量は65g、不二家のショートケーキは25gです。

もちろん、焼うどんの替わりに、毎日ショートケーキを食べるわけにはいきませんが、「甘いものは月に1度だけ」などという非人間的とも言える制約を与えておきながら、具のない焼うどんは野放しという医師の神経を疑ってしまいます。

私も最初の頃はそうだったのですが、カロリーを抑えろといわれると、どうしても脂質やたんぱく質を控え、炭水化物中心の食事になってしまいます。医者の言いつけを守って、努力すればするほど血糖値が上がるという、あまりに皮肉な結果です。

同じ量の炭水化物でも、炭水化物単独で食べるよりは、肉や脂と混ぜた方が血糖値は低く抑えられる、というのは経験上感じていることですが、実際どうなのかを実験してみました。

【1日目】
150gのご飯をお茶漬けにして食べます。
カーボ:57.4g(飯:55.6g、お茶漬けのもと:1.7g)
カロリー:264kcal(飯:252kcal、お茶漬けのもと12kcal)

お茶漬け

ochadata.jpg


【2日目】
150gのご飯を炒飯にして食べます。
カーボ:56.5g(飯:55.6g、ロースハム:0.5g、卵:0.4g)
カロリー:602kcal(飯:252kcal、ハム:74kcal、卵:141kcal、油:135kcal)

チャーハン

cyahadata.jpg


お茶漬けも炒飯もカーボ量はほぼ同じ。カロリーは1:2.3の差があります。私の予想ではお茶漬けの方が血糖の上がり方は早く、ピークも高く、下がるのも早い。逆に、炒飯の方が血糖の上がり方が遅く、ピークも低く、いつまでもだらだら高血糖が続くのかなと思っていたのですが、どうやら目論見どおりにはなりませんでした。

graph2.gif


確かに、お茶漬けの方が炒飯より血糖の上昇が早いのですが、ピークは炒飯の方が上でした。さすがにこれだけカロリーに差があると、脂質やたんぱく質も多少は血糖値に影響を与えたのかもしれません。また、グラフの形から見て、お茶漬けは30分と60分の間に200超のピークがあった可能性もあります。

いずれにしても、お茶漬けと炒飯の血糖値に与える影響はほぼ同じと見ていいと思います。カロリーは2.3倍の違いがあるのにです。間違ったローカロリー・ハイカーボ食で、合併症をどんどん悪くしている糖尿病患者が、一日も早くいなくなることを願うばかりです。

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プロフィール

カステーラ

Author:カステーラ
東京都在住、61歳。
2007年2月、糖尿病発症。
現在、服薬なしでカーボカウンティングという食事療法を実践中。
「カーボカウントってなに?」という方は、まずこちらから。

ヘモグロビンA1c(体重・BMI)推移
2007年2月:9.3%(64kg・22.9)
2007年3月:7.5%(62kg・22.2)
2007年4月:6.0%(60kg・21.5)
2007年5月:5.3%(58kg・20.8)
2007年6月:4.8%(57kg・20.4)
2007年7月:5.1%(57kg・20.4)
2007年8月:4.8%(57kg・20.4)
2007年9月:5.0%(58kg・20.8)
2007年10月:5.0%(57kg・20.4)
2008年1月:5.3%(56kg・20.1)
2008年5月:5.2%(56kg・20.1)
2008年7月:5.3%(55kg・19.7)
2008年10月:5.2%(58kg・20.8)
2009年1月:5.2%(58kg・20.8)
2010年7月:5.4%(58kg・20.8)





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