fc2ブログ
カーボカウントな日々

血糖値を上げるのは炭水化物(カーボ)です。炭水化物さえ摂らなければ血糖値はほとんど上がりません。 今、世界の糖尿病治療は、食事の炭水化物をコントロールするカーボカウンティングが主流となっています。

毒を食らわば皿まで

2009 - 05/22 [Fri] - 23:38

同じカーボ量なら、砂糖より食パンの方が血糖値への影響は大きいと言うのは、先日の実験で解明されました。唯一つ残ったご飯がどうなのか、どうしても知りたくて、これも実験敢行です。

ご飯150g、カーボ量にして56gをお茶漬けで食べました。永谷園の鮭茶漬けには、カーボ量が1.7gありましたが、その辺は誤差の範囲内ということで無視です。

お茶漬け

血糖値の推移がこれ。

suii9522.jpg

砂糖水と比べるとピークは低いですが、やはり下がり方はにぶいです。


*     *     *


これまで実験した、砂糖、パン、米飯(お茶漬け)、麺(素うどん)の血糖値推移をグラフにすると、こんな感じになりました。

grp9522a.gif

GI値算出の基準となる曲線下面積でランキングをつけると、

食パン>お茶漬け>砂糖水>素うどん

という結果になりました。なんと、一般に言われているGIとまったく一致しています。


*     *     *


ここでちょっとした情報操作というか、私の仮説をより強力に補強するために、あえて1時間後と2時間後の血糖値だけをグラフにしてみました。

grp9522b.gif

曲線下面積のランキングは変わらないものの、それぞれの食材の血糖値への影響がよりはっきりしてきます。

とうことで、血糖値への影響と言う意味では、先日のこの写真もまさに真実だったわけです。

rice_truth.jpg





 コメント

こんばんはカステーラさん
あいかわらず人体実験お疲れさまです。

しかし1g辺りの血糖上昇が約1.3ぐらいなんですね。
羨ましい限りです。
私が実験できるのはせいぜい糖質10gが限界です。

永谷園のお茶漬けのCMでたしか
ヘルシーっていってましたけど
DMにとってはまさにふざけんな~(泣)
って感じですかね。

MAMORUさん

そうですね、今は糖質1gで血糖値が1~1.5上がる感じですね。
もちろん以前は、しっかり3は上がってました。

炭水化物=ヘルシー
脂質=ジャンク

ってイメージは、またまだ拭えませんね。
今日、たまたまテレビを見てたら、ある美容アドバイザーが、
脂質を摂らないと美しくなれないと強調してたけど、
なかなか一般には浸透しないですね。

たいへん、興味深く拝見させていただきました。
お茶漬けののりは全く影響が無かったのか、ほんのちょっぴりきになるところです。
ご飯は腹持ちが良いと一般には思われているようですが、まったくそのような事が無いことが分かりますね。
あまりご無理をなさらないでくださいね。

いつもためになる記事をありがとうございます。糖質制限をはじめて半年が経ちました。おかげさまで6.3から5.6まで何とかたどり着きました。糖質制限に理解のあるクリニックに変わったことでストレスもなくなったのかも。カステーラさんのすい臓は十分休養ができ、本来の機能を取り戻されているのですね。わたしはインシュリンの分泌量が少ないのでこのような実験は無理そうですが、これからもおいしく糖質制限していきたいです。テレビで外国の美容アドバイザーの方がライ麦パンにアボカドとオリーブオイルをたっぷりかけてたべてるの見ました。野菜と一緒にいいオイルを!と強調されてましたね。

どらねこさん

お久しぶりです。

海苔の影響とは、どういうことでしょうか?
食物繊維として作用し、糖の吸収に影響を与えるとか?

よく言われる「腹持ち」って何なんでしょうね。
胃での滞在時間の長さでもなさそうだし、
血糖値がいつまでも下がらないってことでもないようだし・・・。

今度そのへんを科学してみてくださいよ。

miemieさん

おめでとうございます!
ヘモ値5.6%なら、もう合併症の心配はないですね。
痩せた(=インスリンの分泌が少ない)糖尿病患者も、こうやって薬なして糖尿病を克服できることを、専門家ももっと理解して欲しいものです。

私は糖質制限をして半年ぐらいから、膵臓機能がだいぶ回復したという実感がありました。今では、カーボのカウントはしてますが、制限と言える様な事は特にはしていません。(汗)

もしかして同じテレビを見たのかな? 脂肪の質が大切だって言ってましたよね。私は糖尿病になって、ノンオイルドレッシングはやめました。だって、カーボを減らした分、オイルでカロリーを摂らないとしょうがないんですから。

良くても悪くても、また時々、結果を教えてください。



はじめまして 
人体実験に興味を持ちまして勉強させていただいてます。
砂糖よりご飯やパンが
血糖値が下がりにくい食品なんだと知りました。
砂糖は上がり方がすごいのでこれが血管を傷つける原因なんでしょうか
ジャムはGIではあまり高くないようなので私なりに甘いものが食べたいとき
水きり豆腐の上にブルーベリージャムをのせて食べちゃってます。
豆腐自体はGIが低いしジャムも60以下みたいなのでこんな食べ方って
どう思いますか

糖質LOVEさん

はじめまして。
返信が遅くなってどうも済みません。

> 砂糖は上がり方がすごいのでこれが血管を傷つける原因なんでしょうか

だらだらと高血糖が続く方がいけないのか、血糖値が急激に上下するほうがいけないのかは、論争の分かれるところだとは思いますが、私はやはりご飯よりは砂糖のほうが、血管への影響という意味では大きいと考えています。単純にグラフの曲線下面積(=GI値)ではご飯の方が上ですが。

理由としては、急激な血糖値の上昇は急激なインスリンの分泌をもたらします。この高インスリン血症は大血管を傷害し、心筋梗塞の原因となります。ですから、初期の糖尿病患者や軽度の糖尿病患者は、高血糖の害よりは、むしろ高インスリンの害の方を心配すべきだと思うのです。

私の経験からいえば、同じ量の炭水化物でも、やはり甘いと感じるものの方が、血糖値の上がり方は早いです。ジャムの場合は果糖の比率が高いというのもあって、GI値は低いのかも知れませんが、やはりそれなりに血糖値はストンと上がるような気がします。

パンにジャムではなくて、豆腐にジャムですから、それほど神経質になることはないとは思いますが、一度、1時間後の血糖値を調べてみてはいかがでしょうか?

承認待ちコメント

このコメントは管理者の承認待ちです

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

コメントの投稿





管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://castela.blog104.fc2.com/tb.php/133-b72c01a5

 | HOME | 

プロフィール

カステーラ

Author:カステーラ
東京都在住、61歳。
2007年2月、糖尿病発症。
現在、服薬なしでカーボカウンティングという食事療法を実践中。
「カーボカウントってなに?」という方は、まずこちらから。

ヘモグロビンA1c(体重・BMI)推移
2007年2月:9.3%(64kg・22.9)
2007年3月:7.5%(62kg・22.2)
2007年4月:6.0%(60kg・21.5)
2007年5月:5.3%(58kg・20.8)
2007年6月:4.8%(57kg・20.4)
2007年7月:5.1%(57kg・20.4)
2007年8月:4.8%(57kg・20.4)
2007年9月:5.0%(58kg・20.8)
2007年10月:5.0%(57kg・20.4)
2008年1月:5.3%(56kg・20.1)
2008年5月:5.2%(56kg・20.1)
2008年7月:5.3%(55kg・19.7)
2008年10月:5.2%(58kg・20.8)
2009年1月:5.2%(58kg・20.8)
2010年7月:5.4%(58kg・20.8)





人気の糖尿ブログは
こちらに揃っています。
     ↓
人気ブログランキングへ
にほんブログ村 病気ブログ 生活習慣病(成人病)へ

管理者ページ

QRコード

QR

最近の記事


▼全ての記事を表示する

最近のコメント

カテゴリ

月別アーカイブ

関連サイト・ブログ

ブログ内検索

RSSフィード

おすすめ書籍

●カーボカウンティング実践ガイド
日本人の医師と栄養士と患者が書いた、“初の”と言っていい真のカーボカウンティングガイド。どちらかというとプロ、マニア向け。


●低糖質食の威力
やはり糖尿病を発症したお医者さんの書いた本。なぜ糖尿病になった医師はみな、学会のガイドラインを無視してローカーボに走るのでしょうか?


●糖質ゼロの食事術
炭水化物(糖質)はほとんど摂らないというお医者さんの本。この程度の糖質量でも立派に生きていけるという意味では貴重な実録(?)。


●糖尿病専門医にまかせなさい
日本では数少ない、カーボカウントを推奨する糖尿病専門医の本。我々カーボカウンターの心の支えとなる一冊です。


●主食を抜けば糖尿病は良くなる 実践編
やはり2型糖尿病患者であるお医者さんの書いた本。炭水化物が血糖値に及ぼす影響を理論的にわかりやすく解説してくれています。


●毎日の食事のカロリーガイドブック
日常よく口にする食べ物のカロリーはもちろん、炭水化物量までが写真と共に明記された、カーボカウンター必携の一冊。


●カーボカウント完全ガイド
カーボカウンティングの本場、アメリカの糖尿病協会から出版されたガイドブック。カーボカウントのすべてがこれ一冊で分かります。


●わたしはこうして糖尿病患者を救っている
糖尿病で失明する患者を数多く診てきた眼科医が書いた本。高炭水化物食を平気で勧める日本の糖尿病医療を厳しく批判しています。


●糖尿病最初の1年
アメリカの2型糖尿病患者が書いた本。糖尿病の主治医は自分であるという発想がいかにもアメリカ的。カーボカウントと血糖自己測定を基本とした最強の患者学が語られています。